僕がボトルキープを許可しているお客様はたったのふたり。その理由について

Alcoholism. Cup cognac or brandy hand man the keys to the car and irresponsible driver.
nicccyの「BAR屋」論

こんばんは(*^-^*)西舘です。

 

 

先日このような記事を書きました。

[私だけのお酒!]バーでボトルキープをすることは可能なのかについて

 

 

 

内容はお酒のボトルキープについてですが、僕が働いているバーではボトルキープのシステムを採用していないんです。

(※「てかボトルキープって何ですか!?」って方は以下の記事をぜひー)

関連記事:「ボトルキープって何ですか?」という方への説明書

 

 

たった2人のお客様を除いて・・・。

 

 

僕が働いているバーではシステムにない「ボトルキープ」をどうして僕は2人のお客様だけに特別に許可を出しているのか。今回はそんなお話を。では!

 

 

僕がボトルキープを許可しているお客様はたったのふたり。その理由について

ではさっそく理由を述べます。

 

 

まず一人目のお客様から。そのお客様にボトルキープを許可している理由は、「創業以来ずっと通ってくださっているお客様だから」です。

 

 

僕が働いているバーはかれこれ30年以上の歴史を持っています。30年ですよ?なかなかな長さですよね。そんな長い歴史を一緒に歩んでくださった男性のお客様が一人いらっしゃいましてですね、そのお客様は昔からずっと同じウイスキーをボトルで購入してくださっています。

 

 

僕が今働いているバーに来たのが約4年前。その時からたまにいらっしゃって「いつものな、よろしく!」ってパッと見やや強面の表情のままおっしゃってます。最初は「このバーの重鎮じゃん!怖っ!」とか思って気持ち距離を置きながら対応していましたが、時がすべて解決してくれて今じゃお互いのことをいじりあうくらい仲良くなりました笑。

 

 

歴史を知っているお客様は大切にしなきゃですよ、これホントに。

 

 


もう一人のお客様にボトルキープを許可している理由。それは「頻繁に来てくれて大金を使っていくのを見て心配になったから」です。

 

 

彼は20代のサラリーマン。彗星の如く現れてすぐに週2で通ってくれる常連様になってくれた謎の男性なんですけど、彼、お酒を飲んだら楽しくなっちゃう性格で毎回来るたびに予定以上に飲みすぎちゃってお会計がいつも凄いことになってたんです。7000円とか8000円とか。

 

 

毎回ですよ?たまになら贅沢で片付きますけど週に2回のペースで続けたらそりゃ月末に財布が寂しくもなるじゃないですか?実際に本人もそう言ってたので間違いなし。そこで僕は一つの救済処置を提案したんです。

 

 

僕:「いつもすごいお会計になっちゃうからさ、ボトルキープする?そしたら最初だけ高いけどあとは安く済むよ?」

お客様:「え?いいんですか?それは助かります!ありがとうございます!」

 

 

自ら普段取り入れていないシステムを提案するなんて滅多にないんですけど、ま、これだけしょっちゅう来てくれて、「僕、ホントこの店好きなんですよ!だから気付いたらこのビルにいつも来てしまってます!」なんて愛の言葉の一つでも囁かれたら何かしてあげたいなって気持ちにだってなりますよね?

 

 

ただ、こういった特別措置を採用するとですね、他のお客様からの不平不満が湧いてくる可能性だってもちろんあります。つまり、「ハイリスクハイリターンな決断」でした。

 

 

でも強行しました。それは他のお客様から「ボトルキープってできるの?」と質問を受けたことが一度しかなかったから(その一度はご旅行でいらっしゃってたお客様から言われました。何日か札幌にいるからボトルを入れたいと。地元の方じゃなかったので素直に引き下がってくれました)。

 

 

お店を愛してくれている人には何かしらの愛を返す。

それは時に不平等でもあることは承知の上での決断。全責任は僕が取ればいい。

 

 

おわり。

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yuki_nicccy

札幌の「BAR PENCIL VANI;LLA」代表。 1985年生まれ。21歳の冬にBAR屋の職に就き、現在まで延べ10万人以上のお客様と接する。 趣味は「楽しくお酒を飲みながらさまざまな人と話すこと」「読書」「カフェで引きこもること」「北海道コンサドーレ札幌の応援」。