[告発文!?] バーテンダーって実はまったく面白くない仕事!?

nicccyの「BAR屋」論

こんばんは(*^-^*)西舘です。

 

 

僕はBAR屋(訳:バーテンダー。僕が勝手に名付けた別名です)になって14年目(2020年現在)です。ただただ憧れを抱いた名もなき少年が、北の大地さっぽろの繁華街に乗り込み、日々ああだこうだ思いながらも仕事を覚え、お客様に良くしていただき、自分の成長曲線を導くことに成功した結果、いまはひとつのバーを仕切らせていただくことができるまでの人間になったわけです。

 

 

僕:「バーテンダーってなんてステキな仕事なんだろう・・・みんなやればいいのに(*^▽^*)」

 

 

といった思いを、いままで数多く執筆してまいりました。執筆した内容に嘘偽りはなにもありません。

 

 

ですが。。。

 

 

ふと思ったんです。。。

 

 

僕:「よーく考えたら、バーテンダーってぜんぜん面白くない仕事かも・・・( 一一)」

 

 

形勢逆転!?

大ドンデン返し!?

それとも、急に頭がおかしくなった!?

 

 

はい、ということで今回は現役BAR屋の僕が”あえて”自分の天職を叩いてみようと思います。題して、

 

 

『[告発文!?] バーテンダーって実はまったく面白くない仕事!?』

 

 

これまで「バーは素晴らしい場所です!!」「バーはステキな空間です!!」「バーで働けば良いことだらけ!!」などと公言してきた僕が、バーテンダーという仕事をディスる機会が来るなんて・・・。

 

 

本日は「black nicccyブラック ニッシー」に変貌を遂げて一筆します。さ、思う存分読み漁ってください。では!!

 

 

[告発文!?] バーテンダーって実はまったく面白くない仕事!?

結論から申しますと、「オーナーや店長次第では、まったく面白くない仕事に成り下がる場合があります!!」

 

 

まずはバーテンダーの仕事内容をざっくりと箇条書きしてみますね。

 

 

 

・ドリンク制作

・フード制作

・準備、片付け

・清掃業務

・お客様との会話

 

 

 

こう羅列するとわかるかと思いますが、極端な話、「上記のことだけこなせば、仕事として文句のひとつも言われない業界」です。

 

 

オーダーされたものを作る。

準備して、片付けをして帰る。

日々の掃除をする。

いらっしゃったお客様と話す。

 

 

どれもこれも実はさほど難しいことなんてなくて、だれにでもできることだと思います。もちろん、少しだけ練習は必要ですけどね。

 

 

加えて、バーで人気のドリンクは「ビール」「ジントニック」「ハイボール」「ウイスキーのロック」です。これらすべてに共通することってわかります?

 

 

そうです。「どれも単純工程でだれにでも作ることができるドリンク」なんです。「ビール」はグラスに注ぐだけ。ジントニックはジンにトニックウォーターを注ぐだけ。「ハイボール」はウイスキーに炭酸水を注ぐだけ。「ウイスキーのロック」は氷にウイスキーを注ぐだけで完成です。つまり、「たいして頭を使わないので。作っててもあまり面白くない」んです。

 

 

5分で完成しちゃう30ピースのパズルなんて面白くないですよね?

1時間で帰宅できちゃう学校なんて面白くないですよね?

1日勉強して受かっちゃうカンタンな試験なんて面白くないですよね?

 

 

面白い仕事は、それなりの複雑性が必要だと僕は思います

 

 

たとえば、

お店で食べるカレーって美味しいですよね?おうちじゃ出ない旨味とかコクがあって。

洋食屋さんのハンバーグも美味しいですよね?柔らかいハンバーグに、たっぷりのデミグラスソースで。

イタリアンダイニングのピッツァも美味しいですよね?カリカリの生地に、たっぷりの自家製ソースとこだわりチーズで。

 

 

上記の食事を「作成&提供」している人は、それ相応の作業量に加え、だれにでも作ることなんて到底できない独自の「レシピ&味」を武器に掲げています。つまり、「複雑かつクリエイティブな仕事なので面白い」わけです。

 

 

バーの仕事も、食事がメインのお店も、飲食業界という大きなくくりの中では一緒ですし、働く時間もそれなりに長いという点においても似ています。ただ、バーの場合は、圧倒的に手間がかかる作業が少ないし、「僕のレシピです!!」「わたしの味です!!」といった個性を出すことが決定的に難しいんです。つまり、「自分の個性を商品に乗せづらい仕事」ってことです。

 

 

自ら志望してバーテンダーへの道を歩く方がほとんどです。それだけニッチながらも意識を持った人が目指す仕事なのにもかかわらず、途中で辞めてしまう人が続出→人手不足というサイクルをずっと繰り返してきた理由はここにあると僕は感じています。

 

 

では、僕がさきほど「オーナーや店長次第では、まったく面白くない仕事に成り下がる場合があります!!」と言った意味についてお話させていただきます

 

 

まったく面白くない仕事に成り下がっているのが、上記で説明したようなバーでの勤務です。ただいつもと変わらない毎日を淡々と過ごすことほど、人は飽きを感じやすい性質を持っていますので。

 

 

じゃあ、どうすればバーの仕事が面白くなるのか。答えはとてもカンタンです。それは、

 

 

「働いてるスタッフが飽きないように、クリエイティブで新鮮な仕事を日々進化し続けさせること」です。

 

 

季節のメニューを考えてみたり、いま現在提供している商品をブラッシュアップしたり、提供方法を変えてみたり、店内のレイアウトを考え直してみたり・・・。

 

 

SNSの更新を細かくやってみたり、他の業種の良いところをパクってみたり、メニュー用の色やサイズやカバーをもっとおしゃれにできないかと考えてみたり・・・。

 

 

考え始めたらキリがないんですけど、まあやることなんて星の数ほどあるんですよ

 

 

でも、それをやらない、怠ってしまうと、なんの代わり映えもないバーになってしまいます。そこは「なんの面白みもないバー」という名の椅子にどっぷりと腰を下ろしてしまっている状態です。

 

 

「なんの面白みもないバー」で働くことにやる気をみなぎらせてくれるスタッフ、いったいどのくらいいるでしょうか??うーん、いるのかなーって感じです。少なくとも、僕は出会ったことがありません。

 

 

なので、オーナーや店長は、お店をアップデートさせることをいちばん念頭に置いておけばいいんですよ。作業面はスタッフに任せて。だって、権限を持ってあれこれ変化をさせることができるのは権限を持っている人だけなんですから。そして、アップデートし続けるお店は、スタッフのモチベーションも下がらない。つまり、「人材に関する悩みが少なくなり、机上の空論であれこれ考えてた時間が一気に減る」ってことです。

関連記事:「仲間が輝けるステージを作る」って考えて仕事をすると自分が一番楽しくなりますよって話

 

 

まとめ

『[告発文!?] バーテンダーって実はまったく面白くない仕事!?』というお題でお話させていただきました。

 

 

 

「オーナーや店長次第では、まったく面白くない仕事に成り下がる場合があります!!」

 

 

単純作業ばかりの仕事には、あまり面白みって感じないですよね?特に、わざわざ夜の世界の住人で、厳しい雇用条件の場合が多い「バーテンダー」という職業を選択した人にとっては死活問題です。「思ってたのと違うぅぅーーー!!」みたいな場面が多いからこそ、離職者が絶えないんだろうなと。

 

 

なので、「働いてるスタッフが飽きないように、クリエイティブで新鮮な仕事を日々進化し続けさせること」をいちばん念頭に置いてくれるオーナーや店長がいるバーは、みんな辞めません。

 

 

僕の後輩たちはみんな良い雇用条件とは言えない中でも、「ここは辞めません!!」「西舘さんに付いていきます!!」「大学を卒業するまでずっと働きます!!」と言ってくれています。涙ポロポロ案件です。

関連記事:末っ子のメンバーが元気だと、なんだか元気になれるって話

 

 

後輩たちがこう言ってくれているのは、自分でいうのもあれですけど、「働いてるスタッフが飽きないように、クリエイティブで新鮮な仕事を日々進化し続けさせること」を僕がひたすら考えながら生きている証拠なのかなと感じています。

関連記事:[コロナ不況の今] 自分の脳内を後輩に全公開してファンにするチャンスですよって話

 

 

もし、バーの世界に興味を持ってくださっている方がいらっしゃれば、オーナーや店長の裁量次第ではひとつも面白くない仕事に感じてしまう可能性も余裕であります。僕はそんなバーの世界の面積を広げたくないので、ささやかながらこうやって発信をしているって側面もあるんですよね。

 

 

ってことで、おわり。

The following two tabs change content below.

yuki_nicccy

札幌の「BAR PENCIL VANI;LLA」代表。 1985年生まれ。21歳の冬にBAR屋の職に就き、現在まで延べ10万人以上のお客様と接する。 趣味は「楽しくお酒を飲みながらさまざまな人と話すこと」「読書」「カフェで引きこもること」「北海道コンサドーレ札幌の応援」。