「価格と立地」は同じ価値観を共有できる人と出会うための暗号

nicccyの「経営論」

こんばんは(*^-^*)西舘です。

 

 

突然ですが、あなたはお金を払うときに意識していることってありますか?

 

 

たとえば「歯磨き粉」。テレビで芸能人がオススメしているものから歯医者さんでしか買えないもの、ネット通販限定のものまで色々ありますよね。

 

 

 

「磨ければいいから安いものを買います!」

「虫歯になりたくないからケアできるものを買います!」

「歯が白くなるものを買います!」

「無添加のものを買います!」

とかですかね、買う銘柄を決める理由って。

 

 

で、こういったさまざまなニーズや要望があるからこそめちゃくちゃ安い歯磨き粉からめちゃくちゃ高い歯磨き粉まで世の中には存在するわけです。

 

 

そして、安い歯磨き粉を買う派の人からすれば「歯磨き粉に3000円も使うとかバカげてる!」って意見が出てくるでしょうし、高い歯磨き粉を買う派の人からすれば「そんな200円の歯磨き粉で歯がきれいになるわけないじゃん!」って意見が出てくるでしょう。

 

 

ただ、これで良いんですよ。ほんと。だって何をどう選ぶかは人それぞれなんで。「あんなの使っててバカ!」とか「そんなの使うなんてオワってる!」って意見は自然に生まれちゃうものなんで仕方ない。

 

 


前置きが長くなりましたが、僕はとある札幌のバーでバーテンダーという仕事をしています。システムはチャージ料金700円、ドリンクは770円〰、フードは660円〰。ざっくりとしたお会計を例に出しますと、ビール2杯にナッツを頼まれたら約3000円です。

関連記事:バーで発生する「チャージ料」ってそもそも何?

関連記事:バーが「チャージ料」をいただいている3つの理由

 

 

どうですか?安いですか?高いですか?普通ですか?

 

 

答えはもちろん「人それぞれ感じ方は違う」んです。

 

 

安いと感じた人はこのような価格帯のバーに理解がある人。

高いと感じた人はこのような価格帯のバーに興味がない人。

普通と感じた人は状況によっては行っても良いかなって人。

 

 

で、何が言いたいかって「価格は同じ価値観を共有できる人と出会うための暗号」ってことです。そこに安いも高いもない、同じ価値観であれば金額なんて大して意味ないってことです。逆に安いとか高いって感じる人はそのお店のターゲットではないってことです。つまり「別に来なくていいですよ!」というお店側からのメッセージなんです。

 

 

もちろん価格が安ければ安いなりの理由があるのでクオリティーやサービスは期待しない方がいいし(もちろんなかには素敵なお店もたくさんありますよ!)、別にクオリティーやサービスを期待していない人をお店側はターゲットにしているので問題ないんです。「あんな安いとこ絶対やめておいた方がいいよ!」って助言をしてくる人は別に行かなきゃいいだけなんです、行きたい人からすれば「安くて何が悪いの!嫌なら行かなきゃいいじゃん!」って思いますよね?

 

 

逆もしかりです。価格が高ければ高いなりの理由があるのでクオリティーやサービスは期待できます。(なかにはただただ高いお店もありますけどね笑)安く済ませたい人やサービスなんて興味ないって人をお店側はターゲットにしていないので問題ないんです。「なんであんな高いとこ行くの?もっと安いとこにしようよ!」って助言してくる人は別に行かなきゃいいだけなんです。行きたい人からすれば「高くて何が悪いの!嫌なら行かなきゃいいじゃん!家でチューハイ飲んどけ!」って思いますよね?

 

 

ちなみに価格と同じく「立地」も同じことが言えます。大通りに面しているお店は大勢のお客様が入りやすいのでさまざまな客層が来ます。つまり「自分たちの希望に叶うお客様ばかりが来るわけじゃない」ってことです。そうなるとややこしいことが起こる可能性が高いです。たとえば、フラッて入ってきた3人組のお客様がめちゃくちゃうるさくて他のお客様に迷惑をかけるとか。

 

 

僕が働いているバーはビルの最上階にあります。最上階ってことは普通に街中を歩いていても気付かない、つまり「下調べをしていないお客様は来ない」んです。

 

 

この違いは客層に顕著に現れます。目に飛び込んできたお店に入るお客様とわざわざ下調べをしたお店に行くお客様、どちらのお客様の方がお店に興味を持ってくれていると思いますか?答えは歴然ですよね。恋愛で言うなら「あの子でいっか!」って男と「ずっと気になってる子に告ります!」って男の違いみたいなもんです。つまり、「わかりづらい場所にあるお店ほどお客様とのシンクロ率は高い」ってことです。

 

 

「価格と立地」は同じ価値観を共有できる人と出会うための暗号だって話でした。

 

 

おわり。

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yuki_nicccy

札幌の「BAR PENCIL VANI;LLA」代表。 1985年生まれ。21歳の冬にBAR屋の職に就き、現在まで延べ10万人以上のお客様と接する。 趣味は「楽しくお酒を飲みながらさまざまな人と話すこと」「読書」「カフェで引きこもること」「北海道コンサドーレ札幌の応援」。