価値さえ提供すればお客様はスタッフの髪型もピアスもネイルも視界になんて入りませんよって話

nicccyの「経営論」

こんばんは(*^-^*)西舘です。

 

 

「飲食店の従業員たる者は清潔感漂う服装と身なりで働くべし」

 

 

なんて内容の事を今の今まで口酸っぱく言ってる人々がこの日本には多いんですけど、僕はこの考えを今回論破したいなと思いましてただいま指と頭を必死に動かしています。

 

 

清潔感のある人が今も人からモテるタイプの代表格であることはもちろんわかってはいるんですけど、それって飲食業界にも適用される世のルールである必要って本当にあるのかどうか。てか、清潔感って清潔であればいいのであって「お洒落をすること=清潔感の欠如」とかじゃなくない?って話ですよ。

 

 

ま、興味のある方は少しだけでも読んでみてください。では!

 

 

価値さえ提供すればお客様はスタッフの髪型もピアスもネイルも視界になんて入りませんよって話

まず質問です。

 

 

あなたは先日とある飲食店へ行きました。そこのスタッフは十人十色の個性的な容姿をしており、いかにも「さいきんの子」的な雰囲気を醸し出していました。金髪だったり、パーマをかけていたり、ピアスをつけまくっていたり、ネイルをしていたり。

 

そこで、飲食店のスタッフに対して「髪型は清潔感に満ち溢れた短め仕様だろ!」とか、「ネイルしてんの?衛生面大丈夫?」とか感じるタイプですか?

 

 

ちょっとだけ考えてみてください。

 

 

どうですか?

 

 

少しはそう思いますか?

ぜんぜん気にしないですか?

 

 

答えは人それぞれだと思います。

 

 

ですが、ぶっちゃけ気にしている人が多かったとしてもその気にしている人はそういった「さいきんの子」的スタッフがいるお店に頻繁に出入りをしています。

 

 

つまり、お店の入客に甚大な影響を与えるほどのパワーはないってことです。

 

 

それはなぜか。

 

 

そこで出している商品が良かったり、価格が安かったり、店内が落ち着いていたり、場所が近かったり・・・ま、色々な理由があるでしょう。

 

 

たとえば、日本一新鮮な魚介類を提供しているお寿司屋さんがあったとしたら、そこで働いているスタッフが金髪の若者だろうがネイルをしているお姉ちゃんだろうが入れ歯のおじいちゃんおばあちゃんだろうが人は来るんですよ。

 

 

だって、日本一新鮮な魚介類を提供しているんですから。一番ですよ。これ、圧倒的な商品の価値がありますよね。それだけで人は来ます。

 

 

そこにいらっしゃるお客様の中には、

 

 

「あの若い子、髪色派手すぎよね!寿司屋に似合ってない!」

「あの子、ネイルしてるわよ!寿司屋さんのスタッフなのに!」

 

 

なんて愚痴をこぼす方もいるでしょう。

 

 

ですけど、そういったお客様がもう二度とその寿司屋に来ないかと言われたら・・・

 

 

来ますよ。確実に。

 

 

だって「日本一新鮮な魚介類を提供しているお寿司屋さん」という圧倒的な価値提供をそのお店はしているからです。

 


 

ですが、やはり髪型やピアス、ネイルに対して未だに良い印象がないのが現実です。それは今までの日本の歴史の積み重ねであり、誰が正しいとか正しくないとかそういった議論にさえ意味がないレベルの話だと僕は考えています。

 

 

なので、基礎はきちっとした上で時代に合わせて柔軟な対応をしていけばいいだけなんですよ。

 

 

たとえば、金髪だろうがピアスをしていようがネイルをしていようが、毎日シャワーを浴びてきれいにして、整髪料や髪留めを駆使して爽やかに繕えばいいし、ネイルだってデザインが剥げていたり爪が割れていなければいいだけなんですよ。

 

 

なんならお洒落に何の興味もないTシャツ短パンで母親に適当にカットされた髪型の子がスタッフでいるよりもはるかにマシじゃないですか?自分に興味があって、自分を装飾して自分の気を上げている子の方が意識が高いんですから。仕事にだってその影響は確実に表れているはずです。

 

 

なのに、

 

 

「うちは短い髪で働くのがルールだから!」

「茶髪もピアスも禁止だから!」

「ネイル?飲食店だよ?ありえないでしょ!」

 

 

と、「当たり前」「常識」だと主張してそれ以上の理由を言ってこない会社や上司が多すぎな気がします。

 

 

そういう人たちの主張は、

 

 

「お客様から見たら印象悪いから!」

「汚らしいでしょ!」

「ネイルしてるスタッフが持ってくるなんて見たことないでしょ!」

 

 

的な感じです。

 

 

ま、わからなくはないですよ。今までの歴史が作ってきた価値観ですから。そう思う人も多いのは事実ですし。

 

 

でも、実際にお店の入客に直接関係なんてマジでないんですって。スタッフが金髪になったら売り上げが下がるなんて法則があるならその証拠を出してくださいよって話です。売り上げが下がっている時はお店がお客様が価値を感じる武器がなくなった時、ないしはその武器の価値が錆びついた時のみです。

 

 

その価値の分野のひとつに「スタッフ」という項目は確かにあります。でも、その項目が原因になる時に問題なのは容姿ではなくて対応です。

 

 

スタッフ全員がぶっきらぼうだったらそれはシンプルに「この店、感じ悪いね」って感想になると思います。それが原因でお店が傾くことは往々にしてあると思います。

(ま、僕は価値さえ提供できていれば誰が働いてても繁盛する飲食ビジネスが存在してると思いますけどね。頑固おやじがやってるラーメン屋とか。やる気の欠片もないスタッフばかりだけど死ぬほど美味しいカレーを出しているお店とか)

 

 

ですが、対応が良いか悪いかに髪型もピアスもネイルも関係なんてないですよね?金髪でも笑顔が素敵な男性スタッフはいるし、ピアスをつけていたって優しい女性スタッフだっています。

 

 

「容姿が派手=ヤンキー」みたいな公式はもう捨てたらいいんですよ。飲食店に課せられた使命は「お客様に価値を提供すること」だけなんですから。

 

 

で、最後に。

 

 

好きな容姿で働くことは最高のやる気の素です。

 

 

初めて髪を染めた時にめちゃくちゃテンションが上がった経験、ありますよね?

初めてピアスをつけて街を歩いた時になんか浮ついた気持ちになった経験、ありますよね?

 

 

自分自身の気が上がれば人生なんて勝手に豊かになっていくと僕は思うんです。その気が上がるための手段のひとつが自分の容姿を理想像に近づけることなんじゃないかなと。

 

 

そうじゃなくても、僕たちは日々ルールを守って生きています。

 

 

信号は青になったら渡ってるし、人にぶつからないように歩いているし、お金を払って買い物をしているし・・・。ま、当たり前のことなんですけど、法律で定められたこと以外は僕たち自身でルール変更ができるんです。そのルールが本質に沿ったものであればじゃんじゃん変えちゃえばいいんですよ。

 

 

その本質っていうのが飲食店だと、「お客様に価値を提供すること」です。その「価値」に直接関係のないものは自由で構わないんですよ。そんな関係のない部分でやきもきしたり時間を奪われているんだったらひとつでも「価値」を肉付けするための時間に変えていくべきです。

 

 

長くなりました笑。現場からは以上でーす。

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yuki_nicccy

札幌の「BAR PENCIL VANI;LLA」代表。 1985年生まれ。21歳の冬にBAR屋の職に就き、現在まで延べ10万人以上のお客様と接する。 趣味は「楽しくお酒を飲みながらさまざまな人と話すこと」「読書」「カフェで引きこもること」「北海道コンサドーレ札幌の応援」。