お客様とは、一生のお付き合いができる関係になることを目指しているって話

nicccyの「BAR屋」論

こんばんは(*^-^*)西舘です。

 

 

「出会い」はホントに尊いもので、生きてるうちに出会える人の数は、生きてるうちに出会えない人の数の方よりも遥かに少ない。

 

 

出会えたとしても、さまざまな理由で別れなければいけないことだってたくさんありますよね。そんな世界の中で生きていて、偶然繋がりを持てた人とは一生のお付き合いをしていきたい。

 

 

なんてことをよく考えています。

 

 

僕は仕事柄、ほぼ毎日が出会いの連続です。会ったことがない人とほぼ毎日出会う機会に恵まれ、その時間の密度によってお店のファンになってくれたり、僕個人と繋がりを持ってくれる人もいます。

 

 

この偶然の出会い、大切にしない理由なんて僕にはどこにも見当たらないんです。せっかく出会うことできたんですから、これはもう一生もの。縁を紡いでいくことに焦点を当ててます。

 

 

たとえば、僕はよく手紙を書きます。年賀状、暑中見舞い、お店の周年付き前の10月。働いているバー名義での手紙なので、営業も兼ねたダイレクトメールという側面もあるんですけど、手紙を書いている理由の本質は「お客様への僕からのメッセージ送信」です。

 

 

普段からよくお店に足を運んでくださるお客様には”あえて”手紙というカタチあるもので、日頃口にしている言葉をもう一度伝えています。

年に何度かいらっしゃるお客様には「お元気でしょうか?」という、僕が気になっている旨をお伝えしたくて手紙を書きます。

子育てをされているお客様には、「落ち着いたらお会いしたいです!」という気持ちを込めて手紙を書きます。

 

 

すべて手書きで。

印字なんてしません。

タイピングしないんです。

すべてお気に入りのボールペン1本で書きます。

印字された紙なんてすぐにゴミ箱行き確定ですので。ポイポイ。

 

 

僕にとって「手紙を書くこと」はただの手段でしかなくて、目的は「一生のお付き合いをさせていただくこと」です。とても地道な方法で、多くの方は手紙なんて手間と時間のかかるものは嫌がります。でも、ネットでチャチャっとやりとりをするよりも手紙というカタチあるものの方が遥かに人と人との繋がりを感じることができると思ってます。

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いままでの地道な作業が実を結び、毎年お客様からいただける年賀状は増え続けています。年賀状には嬉しいニュースがたくさん詰まっているんですよね。たとえば、仲良くさせていただいているご夫婦に第二子が生まれたとか。写真付きなので「わ!めちゃかわいい!!」と、正月早々に目を丸くさせてしまいました。

 

 

会えなくても、繋がってはいる

目指している境地はここです。

しょっちゅう会えることがすべてじゃないし、お店に来てくれることがすべてじゃない。バーで働いていなかったら出会えていなかったんです。ご夫婦があのバーを選んでくれていなかったら出会えていなかったんです。その偶然が生んでくれたストーリー、みすみす終わらせたいなんて思うわけないんですよ。

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きっと、そのご夫婦のお子様が成人した時、僕はステキな光景を見ることができるんですよ、家族みんなで僕が働いているバーに来てくれるというステキな光景を。そして、その光景を確実に見れる状況であり続けるために僕はせっせか努力を続けていくだけです。飲みすぎ注意報。

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人生相談をしに来てくれる人。

お土産を持ってきてくれる人。

イベントに参加してくれる人。

くだらない話で笑わせてくれる人。

タメになる話をしてくれる人。

 

 

どの人も、僕はバーで知り合ってきたんです。僕がBAR屋じゃなかったら一生会えなかったでしょう。その御恩、これから少しずつ返していかなきゃいけないんです。そして、御恩は永遠に返し終わることはできない、だって、どの人もまた僕に良くして下さるんですもん、きっと。いただいては返し、さらにいただきさらに返す。つまり、「一生のお付き合いをさせていただく関係」ということです。

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きょうも明日も明後日も、出会いは訪れることでしょう。

すべてのお客様と深い仲になれるわけではありませんが、だからこそ仲良くさせていただけるお客様とは、ずっと信頼し合える関係で居続けたい。そのために何をするべきか、どうあるべきか、自問自答を繰り返すんです。

 

 

おわり。

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yuki_nicccy

札幌の「BAR PENCIL VANI;LLA」代表。 1985年生まれ。21歳の冬にBAR屋の職に就き、現在まで延べ10万人以上のお客様と接する。 趣味は「楽しくお酒を飲みながらさまざまな人と話すこと」「読書」「カフェで引きこもること」「北海道コンサドーレ札幌の応援」。