常連様に対して「親しき中にも礼儀あり」、ちゃんとできてますか??

nicccyの「BAR屋」論

こんばんは(*^-^*)西舘です。

 

 

僕は「BARバー」という空間で21歳の頃から暮らしているんですけど、その中でいつも「めちゃくちゃ大切だよな!!」って思わされることがあります。それは「親しき中にも礼儀ありの重要さ」です。

 

 

「そんなの当たり前じゃないですか!?」

「だれだって知ってますよ!!」

 

 

ってご意見が飛んできそうですけど、「親しき中にも礼儀あり」という姿勢や態度っていうものは、カンタンに忘れてしまうものでもあります。特に「BAR屋(訳:バーテンダー)」として生きている僕は、「親しき中にも礼儀あり」を忘れてしまい、今まで築き上げてきた信用を一瞬で失ってきた仲間たちをたくさん見てきました。

 

 

「常連様に対して『親しき中にも礼儀あり』、ちゃんとできてますか??」

 

 

今回はそんなお話をさせてください。生きていくうえで忘れちゃいけないことについて、ちょっと考えてみました。

 

 

常連様に対して「親しき中にも礼儀あり」、ちゃんとできてますか??

バーテンダーは「常連様」と呼ばれるようになったお客様とは、気軽にお話をすることができます。もう何度も何度もお会いしてますし、だからこその「常連様」なわけですからね。「常連様」だからこそ可能な「ちょっとした深い話やプライベートな話」はこの上なく面白いですし、なんだか幸せな気持ちになることも多々あります。

 

 

そんな関係が続くとですね、バーテンダー側に「綻び」や「緩み」みたいな感情が生まれる瞬間が訪れます。わかりやすく言うと「お客様よりも自分優先になってしまう瞬間」だったり「友達と同じ扱いになってしまう瞬間」ですね。

 

 

たとえば、「混雑してるからといって少し手を抜いた商品を提供してしまう」とか、「勧められてもいないのに勝手にお酒をごちそうになる」とか、「常連様の目の前で肘をつきながら会話をし始める」とか。他にも言い始めたらキリがないくらいにたくさんあります。

 

 

「仲良くなって距離が縮まること」と「最低限の礼儀さえも忘れること」はまったく違う次元の話です

 

 

常連様は見ています、バーテンダーの言動を。

見てないフリをしながらじっくり見つめてます。

礼儀を忘れたバーテンダーはすぐに見切られます。

常連様にだって「このバーの常連である理由」があるんです。

見切られなかったとしたらそれは常連様側がバーテンダーに対して恋愛感情を持っている場合だけです(←こういった場合は『常連様』と呼べるのか案件ではありますが・・・)。

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バーテンダーだけじゃないですけど、飲食店の廃業率が異常に高い理由は「スタッフが『親しき中にも礼儀あり』の心を日に日に忘れていくから」だと感じますずっと丁寧に関係を築き続けていれば、常連様を軸としてお客様が循環していくものです。僕が完璧に「親しき中にも礼儀あり」を実践できてきたかどうかはわからないですけど、たとえば転勤で札幌を離れてしまう常連様がたくさんいらっしゃった年でも、お客様と丁寧な関係を続けていると新しい常連様が生まれていくものです。これ、不思議なんですけど、16年バーで暮らしてる僕が間違いなく言えること、事実です。常連様が減っていく、お客様が減っていくのは「親しき中にも礼儀あり」の心が欠けていった結果です。僕はお客側で似たような体験をいくつもしてきましたが、やっぱり最低限の礼儀的なものがなくなったお店には行かなくなりますね。なんだかモヤモヤするし、楽しく時間を過ごせないし、美味しく食べたり飲めたりできる気持ちにもなれないので。

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タメ口になることがダメだとか、常連様をいじることがダメだとかじゃないんですよ??別にいつもペコペコしたり、奉ったりすることが「親しき中にも礼儀あり」なわけではありません。日頃、感謝の気持ちを伝えたり、当たり前のことを当たり前にこなすことが礼儀なんですよ。変なところで楽しようとしちゃダメってことです。カンタンなようで難しい、だからこそ礼儀を忘れないだけで自分自身の存在も忘れられたりしないんです。

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そんなことを考えながら生きてます。はい、おわり。

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yuki_nicccy

札幌の「BAR PENCIL VANI;LLA」代表。 1985年生まれ。21歳の冬にBAR屋の職に就き、現在まで延べ10万人以上のお客様と接する。 趣味は「楽しくお酒を飲みながらさまざまな人と話すこと」「読書」「カフェで引きこもること」「北海道コンサドーレ札幌の応援」。