カクテルでふたりの未来へ思い出の1ページを作る

Romantic and stylish caucasian couple hugging at sunrise. Love, relationships, romance, happiness concept.
nicccyの「BAR屋」論

こんばんは(*^-^*)西舘です。

 

 

「カクテル」はいままでの歴史の中でたくさんのバーテンダーの手によって生まれてきました。その数はどのくらいなんでしょうね、数えきれない、ま、星の数ほどあるわけですよ。

 

 

で、バーテンダーは「お客様にわたしのカクテルを美味しいと感じて欲しい!」「カクテルを作ることが大好き!」「もっと技術を磨いて完璧な一杯を完成させたい!」などのモチベーションで仕事に精進しています。ちなみに僕は「モテたい!」という究極の生物的欲求のまま仕事をしています(もちろん美味しいカクテルを作ることもちゃんと考えてますよ!念のため言っておきます笑)。

 

 

そんなわけで、とある本にこんな一行が書いてありました。

 

 

「商品の良さだけでなく、その商品を通じてお客様の5年後や10年後に、どんな未来が待っているか」

 

 

僕は働いているバーで毎月実施しているカクテルフェアーの「企画」「レシピ」「ビジュアルデザイン」「メニュー作成」をひとりで担当しているのですが、僕がいつも発表するカクテルの数々のコンセプトは一貫しています。それは「写真で撮りたくなるような独創的なカクテル」です。

 

 

最初は「インスタ映え」なんて流行語にあやかって始めたところが大きかったんですけど、じゃあなんでインスタ映えするモノが人々の心を魅了しているのか。その答えを探し続けてたんです、ひそかに。そこで上記の一行に出会って答えが見つかりました。

 

 

「写真は未来の思い出に残る大切な財産になるから」

 

 

僕が考案しているカクテルのターゲットはいつも「20代の女性」です。そして20代の女性のほとんどは男性と一緒に来店されます。つまり予想としては「カップル」か「カップルになろうとしている人たち」ですね。

 

 

そのふたりは未来永劫ずっと一緒に過ごすことを夢見ているわけですよ。好きな人とはずっと一緒に居たいと思いますよね?じゃあ好きな人と一緒に居る一瞬一瞬の思い出ってどうやって残すかって言うと「写真」で残します。じゃあ思い出として残るものってディズニーランドに行ったことや海外旅行だけですかって話で、そんなことはないですよね。日常の何気ないひとときや部屋でイチャイチャしてる時間だってふたりにとっては素敵な思い出になります。

 

 

じゃあ外食している時間だってふたりの思い出の1ページになったっていい、てかなる、てか「その思い出、作らせてください!」って思ったんです。

 

 

もともとあった「流行りのインスタ映えを狙う」というだけの浅い動機が「カクテルで未来のふたりへ思い出の1ページを作る」という壮大な動機になった瞬間です。

 

 

バーで過ごすカップルのお客様はホントに楽しそうです。ずっと笑ってるしずっと話してる。その時間はふたりにとってとても有意義で貴重なものです。そこに世間でよくあるカクテルを提供するのってなんかもったいなくないですか?それがふたりにとって思い出の一杯になるんでしょうか?ならないとは言い切れないですけどバーテンダーが思い出にしてもらえるように密かに仕掛けをすることはできます。僕はその仕掛けをずっと考えてたんだなって思うとやる気しか出てきません笑。

 

 

バーはただお酒を飲む場所なんかじゃない。

バーはただふたりで時間を過ごす場所なんかじゃない。

 

 

「バーはふたりだけの思い出の1ページをつくる場所」

 

 

 

さ、素敵な思い出の1ページをバーでつくりましょう。そのために僕もがんばります。

 

 

おわり。

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yuki_nicccy

札幌の「BAR PENCIL VANI;LLA」代表。 1985年生まれ。21歳の冬にBAR屋の職に就き、現在まで延べ10万人以上のお客様と接する。 趣味は「楽しくお酒を飲みながらさまざまな人と話すこと」「読書」「カフェで引きこもること」「北海道コンサドーレ札幌の応援」。