「バーテンダーの修行って具体的に何をするんですか?」にお答えします

バーでアルバイトしてみたい方へ

こんばんは(*^-^*)西舘です。

 

 

バーテンダーに必要な能力は1日や2日じゃ身に付きません。なのでいわゆる「修行」をする期間があるのですが、具体的にどのような修行をするのかについて現役バーテンダーの僕がお答えします。ま、経験上言わせていただくとですね、バーテンダーとして最低限必要な能力はぶっちゃけ限られていますので「大変そう!」「厳しそう!」という考えは先に捨てておいて構いません。

 

 

「バーテンダーの修行って具体的に何をするんですか?」にお答えします

①カクテルメイキングに必要な技術の習得

②お酒に関する知識の習得

③サービスに関する知識の習得

 

①カクテルメイキングに必要な技術の習得

まずは何よりカクテルを作れるようにならなければいけませんので、そのための技術の習得を行います。

 

 

具体的には「ステア」「シェイク」「調合」の3つです。

 

 

「ステア」というのは、バースプーンという専用のスプーンを中指と薬指を使ってグラスの中でクルクルさせる技術です。これはなかなか難しいです。僕は習得するのに数ヶ月かかりました。クルクルさせすぎて指に傷ができたことも何度あったことか・・。

 

 

「シェイク」というのは、シェイカーを振る技術です。バーテンダーを志す人なら誰しもが憧れるのではないでしょうか。バーテンダーのイメージの象徴でもあります。これは形だけなら割と早期段階で習得することができますがクオリティーを求め始めるとキリがない分野ですね。また、バーテンダーの好みや癖があるので一概に「こうした方がいいよ!」とは言えないことでもあります。100人のバーテンダーがいたら100通りのシェイクの仕方があるといっても過言ではないくらいです。

 

 

「調合」というのは、お酒の量を正確に計って組み合わせる技術のことです。計量にはメジャーカップという道具を使います。また、ベテランのバーテンダーであればメジャーカップを使わずにボトルからそのままお酒を注ぐ「ハンドメジャー」という技術で計量をする場合もあります。これは神業ですね。相当量の練習をしなければできるようにならないです。

 

 

②お酒に関する知識の習得

ボトルを手に取ったときに「これは○○のお酒です」くらいは言えるようにならなければいけません。そうでないとお客様の信用問題にも繋がりますし、何のお酒を提供しているのかわからない状態で仕事をしていても面白くないですから。

 

 

お客様から「あのお酒って何ですか?」って質問をされて「わかりません」なんて答えたら「え?君、バーテンダーだよね?」ってなりますよね?なので隙あらば教科書を眺めるくらいの努力はしばらく必要です。とりあえずは働いているバーに置いてあるお酒だけで構いません。それ以外の勉強はおいおいしましょう。

 

 

③サービスに関する知識の習得

お客様へのサービスに関する知識です。具体的には「接客用語」「振る舞い」「ホスピタリティー」の3点です。

 

 

「接客用語」とは、簡単に言うと「いらっしゃいませ!」「ありがとうございます!」「かしこまりました!」などに代表される用語です。「ぜんぜんできますよ!」と最初は思うかもですが、いざ使う場になるとさっと出てこなかったり普段使っている言葉で言ってしまったりするものです。

 

 

「振る舞い」とは、お客様の前に立っている際の自分の動きの総称です。

 

 

たとえば、バーに行ったらバーテンダーが髪を触りながら話しかけてきたとします。その時どう感じますか?好印象ですか?違いますよね?

 

 

ため息をついてたり、あくびをしてたり、首を曲げたりしてるバーテンダーにお酒を作ってほしくないですよね?

 

 

バーテンダーは格好良い振る舞い、つまりお客様から見て信用できる行動を取る必要があるということです。

 

 

「ホスピタリティー」とは、お客様を想う気持ちのことです。「お客様を想う」なんて使い古された言葉を聞いて偽善的に感じるかもしれませんが、かなり大切な要素です。

 

 

たとえば、タバコを吸われるお客様に対しては灰皿に吸い殻が2本以上溜まったら交換するとか、飲み物が少なくなってきたらお声がけをするとか。寒い夜にはブランケットを差し出すとか、お連れ様がお手洗いに行っている時にお会計をされるお客様には迅速に対応するとか。

 

 

つまり、お客様がされて嬉しいことを先読みする能力を身に付けるということです。

 

 

自分の部屋に好きな子を呼ぶ時を考えるとわかりやすいです

 

 

好きな子を部屋に呼ぶならまず何をしますか?

掃除をしますよね?

好きな子が部屋に来て寒そうにしてたらどうしますか?

部屋の温度を上げたりブランケットを貸したり温かい飲み物を買ってきたりしますよね?

こんな感じです。

 

 

まとめ

バーテンダーってどんな修行をするのかという話でした。

 

 

①カクテルメイキングに必要な技術の習得

②お酒に関する知識の習得

③サービスに関する知識の習得

 

 

どれも決して大変なことではないです。少しだけ意識を向ければ早い段階でできるようになります。そして、できるようになった暁にはお客様からの最高のリアクションを手に入れることができます。「美味しい!」「君、いいね!」「○○君って格好良い!」「○○ちゃんってステキ!」などなど。

 

 

少しでも興味がある方はアルバイトでも構いませんのでバーテンダー、やってみませんか?

 

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yuki_nicccy

札幌の「BAR PENCIL VANI;LLA」代表。 1985年生まれ。21歳の冬にBAR屋の職に就き、現在まで延べ10万人以上のお客様と接する。 趣味は「楽しくお酒を飲みながらさまざまな人と話すこと」「読書」「カフェで引きこもること」「北海道コンサドーレ札幌の応援」。