お客様の話を真面目に聞くことは1冊の本を読むのと同じくらい勉強になるって話

nicccyの「BAR屋」論

こんばんは(*^-^*)西舘です。

 

 

バーテンダーという仕事が面白いところのひとつが「お客様との会話」です。毎日さまざまなお客様から聞くことができるお話の数々。

 

 

慣れないうちは、

「話長いな、この人」

「酔っ払ってるな」

「まだ終わんないの?」

みたいな気持ちになることも多かったのですが、今はただただ勉強になるなと感じています。お客様がお帰りになった時に思うのは、

 

 

「今日も1冊の本を読んだくらいに貴重だった」

ということです。バーテンダーって毎日が勉強できる環境なんですって話を現役BAR屋の僕が今までの経験をもとに語ります。では!

 

 

お客様の話を真面目に聞くことは1冊の本を読むのと同じくらい勉強になるって話

あなたは1冊の本を読むのにどのくらいの時間がかかりますか?

 

 

小説だったら3日くらい?

自己啓発系だったら5日くらい?

漫画だったら買ったその日に読み終わったりしますよね。

 

 

読書って自分の時間を割いて読むものです。ですがその価値ってめちゃくちゃありますよね。好きな小説家の文章は読んでいてワクワクするし、自己啓発系は読み終わったあとにやる気が満ちている。漫画は続きが気になって仕方ない。

 

 

「バーテンダーがお客様から聞くことができるお話の数々ってほぼ読書をしてることと一緒」なんです。お客様は僕の知らない世界、僕の中にない価値観をお酒の勢いも手伝ってどんどん教えてくれます。読書する理由の本質である「知らないことを学ぶため」という考えをもってすればよくわかるかと思います。

 

 

しかも僕は仕事中です。自分のプライベートの時間を割いていない。

 

 

これって、めちゃくちゃ得じゃないですか?

 

 

たとえば、1週間に5冊の本を読むことを目標としたとします。ですが、日々忙殺されて2冊しか読むことができなかったとします。物理的には目標は達成できなかったことになりますが、「お客様から聞くことができるお話の数々ってほぼ読書をしてることと一緒」だと考えたら、週5回の勤務をしていれば実質7冊の本を読んだことになります。

 

 

もし、頑張って5冊の本を読むことができたとしたら実質10冊の本を読んだことになります。目標の2倍です。これで自分が成長しないわけないですよね。完璧に過ごせた1週間だと言えます。

 

 

ちょっと話は逸れますが、以前地元の雑誌でバーが特集されたのですが、その時の表紙に書かれていたタイトルが「人生の学び場 BAR」だったんです。

 

 

「人生の学び場 BAR」

 

 

これって、バーに行けば人生が学べるってことです。バーテンダー的には非常にプレッシャーのかかるタイトルを付けてきたなと感じました笑。

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ですが、「バーテンダーがお客様から聞くことができるお話の数々ってほぼ読書をしてることと一緒」だと考えれば自信を持ってお客様に対して話ができるような気がします。

 

 

僕はまだまだ33歳の小僧ですけど(2019年現在)、たくさんのお客様のお話を聞いてきて、それなりにたくさんの本を読んできました。つまり、自分の視点だけじゃなくて他の人の視点を知り、多角的に物事を見ることができるようになっているってことです。

 

 

たとえば、僕は納豆が大好きなのですが自分の視点しか持ち合わせていなかったら「納豆は美味しい!」「健康にいい!」みたいな意見に終始しちゃって、納豆が嫌いが人に対して「なんで食べれないんですか?」「人生損してますよ!」という否定的な気持ちしか持てなかったと思います。

 

 

ですが、たくさんの納豆嫌いな人の話を聞いてきたおかげで、「たしかに納豆って食べにくい点もありますよね」「食べ過ぎると良くないんですよね」といういい意味で好きなものを否定する視点、つまり納豆が嫌いな人が持つ肯定的な気持ちを持つことができました。

 

 

常に学ぼうとする姿勢さえ持っていれば、日々のお客様との会話は自分のためになるばかりでなく、他の誰かに対して優しく寄り添える人間性をも身に付けることができるんです。

 

 

まとめ

お客様の話を真面目に聞くことは1冊の本を読むのと同じくらい勉強になるって話でした。

 

 

読書が趣味な人はより深く自分をアップデートするために、読書が苦手な人は読書代わりにお客様の話を自分に肉付けしていく感覚を持つことで有意義な時間とすることをオススメします。

 

 

もったいないですからね、ただ聞き流して「終わったー!」「長かったー!」というのは。時間は有限です。ムダのない毎日にしてすべて自分の養分とする姿勢を持ちましょう。

 

 

「お客様=1冊の本」です。

 

 

おわり。

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yuki_nicccy

札幌の「BAR PENCIL VANI;LLA」代表。 1985年生まれ。21歳の冬にBAR屋の職に就き、現在まで延べ10万人以上のお客様と接する。 趣味は「楽しくお酒を飲みながらさまざまな人と話すこと」「読書」「カフェで引きこもること」「北海道コンサドーレ札幌の応援」。