バーの一番商品は「お酒」じゃなくて「バーテンダー」

Young handsome bartender working at Halloween
nicccyの「BAR屋」論

こんばんは(*^-^*)西舘です。

 

 

バーと言えば「お酒」ですよね。美味しいカクテルやウイスキーを飲むためにバーは存在する、つまりバーの一番商品は「お酒」ということになります。

 

 

ってちょっと違うのが現実です。バーにとってもっとも重要なピース、一番商品は「バーテンダー」なんですってお話をします。これ、ホントですよ。ちょっと聞いてください。では!

 

 

バーの一番商品は「お酒」じゃなくて「バーテンダー」

たとえば、あなたがとある二軒のバーに一人で行ったとします。次のうち、どちらのバーにもう一度行きますか?

 

 

①独創的なカクテルと豊富なウイスキーが売りのおしゃれバー。寡黙で笑顔を見せない職人肌バーテンダーが淡々とお酒の提供をしてくれる

 

②いたって普通の商品群を取りそろえるバー。親切で気さくな感じの良いバーテンダーが会話を交えながらお酒を提供してくれる

 

 

 

どうですか?もう一度行くならどっちですか?

 

 

一人で行くんですよ?どっちが行きやすいですか?

 

 

②のバーの方が人気ありそうじゃないですか?

 

 

たしかに①のバーには面白いお酒がたくさんあります。毎回行くたびに新しいお酒を試せたらそれはそれで楽しそうですよね。ですが、バーテンダーは寡黙です。ニコリともしません。どうですか?一人でお酒だけ飲んで心から楽しめますか?というか「お前、少しは笑顔で対応しろよ!」と思いませんか?

 

 

事実、②のようなバーの方がお客様は多い、流行ってると思います。なぜなら、バーの雰囲気って内装やBGMがすべてじゃないからです。結局は「人」の力が大きく左右します。つまり、バーテンダーがどのような人かによってお店のイメージというものが付くということです。

 

 

人は基本的に明るい場所が好きです。夜の海より昼間の海の方が混んでますよね。バーで言うとバーテンダーが作り出す空気感が「陰」より「陽」の方が圧倒的な人気を誇ってるんです。その「陽」というのは電球のワット数とかライトの数とかじゃないんです。バーテンダーの人柄が明るさを決めているんです。

 

 

たとえばビアガーデンに行ったとします。天気は快晴。絶好のビール日和。でもスタッフさんがみんな死んだような顔でビールを運んでたらどうですか?ぜんぜんテンション上がらないですよね?「お待たせしましたーー!!」くらいのテンションで持ってきてくれるからこそ活気が出るし、外で飲んでいることの開放感が生まれるんです。

 

 

 

で、実際の話、僕の知ってるバーは店長が明るいキャラクターの人だった時期に繁盛していました。平日週末問わずたくさんのお客様で賑わってました。立地が別にいいわけでもなかったし特別なお酒が用意されていたわけでもないのにですよ?バーテンダー自身がお客様を呼び、そしておもてなしをするからこそバーなのであってお酒の力に頼ってばかりでは一部のお酒オタクの人しか囲い込めないんです。

 

 

まとめ

バーの一番商品は「お酒」じゃなくて「バーテンダー」って話でした。

 

 

あくまでバーの雰囲気、格を決めるのはバーテンダーです。もちろん、毎月新しいお酒を仕入れたり新しいカクテル作りをしたりはしています。でも、それはあくまでお客様を飽きさせないためのひとつの策であってバーの醍醐味の本質ではないんです。

 

 

あなたが素敵なバーテンダーに出会えることを心から願っています。

 

 

おわり。

The following two tabs change content below.

yuki_nicccy

札幌の「BAR PENCIL VANI;LLA」代表。 1985年生まれ。21歳の冬にBAR屋の職に就き、現在まで延べ10万人以上のお客様と接する。 趣味は「楽しくお酒を飲みながらさまざまな人と話すこと」「読書」「カフェで引きこもること」「北海道コンサドーレ札幌の応援」。