[絶対に理解できる!]「ウイスキー」ができるまでの工程を徹底解説してみました      

「BAR屋」を育てるお話

こんばんは(*^-^*)西舘です。

 

 

今回はハイボールで人気を博しております「ウイスキー」というお酒がいったいどのように作られているのかについて徹底解説していきます。

(てか、知ってました?ハイボールの材料ってウイスキーなんですよ笑)

 

 

一般的な製造方法を初心者の方にもわかりやすいように簡潔に書いていきますね。この記事を理解すれば「ウイスキーって何?」と誰かに聞かれたとしても簡単に答えることができるでしょう。

 

 

さっそく始めます。では!

 

 

[絶対に理解できる!]「ウイスキー」ができるまでの工程を徹底解説してみました      

 

 

 

 

 

~初めに~

とりあえずですね、「ウイスキーって何ですか?」ってところの説明を書きます。

 

 

「ウイスキー」とは、穀物を糖化→発酵→蒸留して、木の樽で熟成させたもの

 

 

です。

 

 

「え?よくわかりません!」

「難しいんですね、やっぱり・・・」

 

 

そう思いますでしょ?でも安心してください。ぜんぜん難しくないんで。

 

 

細かな工程の話に入りますね。

 

 

①原料となる穀物をウイスキーにする準備

↑麦芽(バクガ)

 

 

ウイスキーの原料は「穀物」だと先ほど書きました。

 

 

で、「穀物」って何ですか?って感じの方もいると思うので簡単に説明します。

 

 

「穀物」っていうのは、米とか麦とかトウモロコシのことを言います。他にもたくさんありますがとりあえずこの3つだけ覚えておけば十分です。

 

 

で、ウイスキーには「大麦」と呼ばれる麦やトウモロコシが使用されます。でも、その辺で取ってきた麦やトウモロコシの姿だとウイスキーになることができないんです。ウイスキーにするためには穀物たちがワンステップ進化する必要があるんです。

 

 

具体的にどういう進化をする必要があるのかというと、

 

 

・大麦は麦芽(バクガ)という芽が出た状態に進化することでウイスキーになる時に必要な「酵素」という成分を手に入れることができます。なので、大麦に水を与えて発芽させます。

(細かい話はのちほど出てきますのでさらっと流してください)

 

 

・トウモロコシは芽が出たりはしませんので、後の工程で大きなタンクで煮詰められたあとに布を通してろ過して液体にします。黄色のトウモロコシもデンプン質と加熱の影響で灰色の液体になるところが面白いです。

 

 

 

これでウイスキー作りの材料が手に入りました。さっそく作り始めましょう。

 

 

②原料に含まれているデンプンを糖に変える

「糖化」とうかと呼ばれる作業です。麦芽やトウモロコシには沢山のデンプンが含まれているのですが、デンプンのままだと③酵母を加えてアルコールを得る工程で行われる「アルコール発酵」がスムーズにいかないんです。

 

 

それはなぜか。

 

 

デンプンっていうのは、糖分が鎖で繋がれているような状態です。で、鎖で繋がれているような状態だと酵母の力でもアルコールに変えることがあまりできません。頑丈に繋がれているので解体できない感じですね。

 

 

なので、デンプンの鎖を取り除いて糖をひとつひとつに分けていきます。この作業の担当が「酵素」です。わざわざ大麦を麦芽に変える必要があったのはこの作業の為です。

 

 

で、具体的にどうするかというと、麦芽やトウモロコシの液体に温水を混ぜていきます。そうするとどんどんドロドロな状態になっていきます。たとえるならリゾットみたいな感じですかね。

(このリゾットのようなドロドロ状態のものを「マイシェ」と呼びます。ま、覚えなくてもいいです笑)

 

 

↑まるでチーズリゾット笑

 

 

で、このドロドロ状態の「マイシェ」を混ぜ続けていると液体になります。最後に液体を濾過します。デンプンが完全に糖分に変化したとっても甘いジュースの完成です。

 

 

 

③酵母を加えてアルコールを得る     

一般的に「アルコール発酵」と呼ばれる工程ですね。②原料に含まれているデンプンを糖に変える作業で手に入れたジュースに人工的に酵母を加えて、その酵母の力によって糖がアルコールと炭酸ガスに変わっていきます。

 

 

「酵母」って何?って方はパンを作る時なんかをイメージしてくださるとわかりやすいかもしれないですね。

 

 

パンってイースト菌っていう酵母の働きによって膨らみます。あの膨らみって発酵の際に出る炭酸ガスの影響なんですよ。ガスが出ないと膨らまないのでパンには必ずイースト菌みたいな酵母が使用されているんです。

(ま、酵母にも色々あるのでウイスキーに使う酵母はまたぜんぜん違うものなんですけど理屈は一緒ですよってことです)

 

 

このアルコール発酵は3日〰4日かかります。この作業で完成したものはほぼ「ビール」と同じ液体です。

関連記事:[絶対に理解できる!]ビールができるまでの工程を徹底解説してみました

 

 

「さ、ウイスキー作りの終盤戦に差し掛かりますよ!」

 

 

④発酵された液体を温めてアルコール分を抽出する

発酵されて完成されたビールみたいな液体を温めてアルコール分を抽出していきます。この作業を「蒸留」と呼びます。

関連記事:「蒸留酒」ができるまでの工程をたった2行にまとめてみました

 

 

どういうことかというとですね、まず、水って何度で沸騰していくかは知ってますか?

 

 

そうです。約100度です。

 

 

ですが、アルコールって約78℃で沸騰するんです。

 

 

つまり、水よりもアルコールの方が先に蒸発を始めるわけです

 

 

なので、アルコール発酵された液体を温めて先に蒸発した水分をまとめると水が入っていない純粋なアルコールだけを手に入れることができます。これがウイスキーの原型となります。

(できあがったウイスキーの原型は無色透明です。このままだとアルコール度数が異常に高く、香りもツンとしていてとっても飲めません。ぜんぜん美味しくないです。なので次の工程を経て美味に変えていきます)

 

 

➄木の樽で寝かせる

できあがったアルコールは木の樽の中で数年寝かせます。ウイスキーが茶色いのは木の成分が液体に移るからなんです。

 

 

「ウイスキーの色って木の色だったんですか!?」

 

 

そうです。ウイスキーは自然の恵みが生きたお酒なんですよ。

 

 

で、木の樽で寝かせている間に木の成分が移っていい香りになったり味がまろやかになったりしていきます。

(使う木の種類によっても風味が変わります)

 

 

➄加水&ボトリング

木の樽で寝かせてできあがったウイスキーはまだアルコール度数が高い状態なので、水を加えてアルコール度数を下げてからボトリングして出荷します。

(たまに一切水を加えずにアルコール度数が高いまま出荷するタイプのものもあります)

 

 

「完成したー!」

「さっそく飲みましょう!」

 

 

まとめ

[絶対に理解できる!]「ウイスキー」ができるまでの工程を徹底解説してみました 。

 

 

 

 

 

 

これであなたもウイスキーのついて深い知見を得ました。より美味しくウイスキーを楽しむことができるのではないでしょうか。

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yuki_nicccy

札幌の「BAR PENCIL VANI;LLA」代表。 1985年生まれ。21歳の冬にBAR屋の職に就き、現在まで延べ10万人以上のお客様と接する。 趣味は「楽しくお酒を飲みながらさまざまな人と話すこと」「読書」「カフェで引きこもること」「北海道コンサドーレ札幌の応援」。