バーテンダーは初めていらっしゃったお客様にどのように話を切り出しているのか

「BAR屋」を育てるお話

こんばんは(*^-^*)西舘です。

 

 

バーテンダーがお客様と楽しそうに会話をしているのをテーブル席からこそっと盗み聞きしているあなた。しかもお客様はこのバーに初めていらっしゃった方。

 

 

あなた:「コミュ力すごい!わたしはあんなに気さくにお客様と話せないもんなー・・」

 

 

コミュ力が高い故にあんな風に自然と会話が成り立ってると思ったあなた。

 

 

あなた:「でも、コミュ力が低いバーテンダーだっているはず。でもみんな普通に話してる。初対面ですごい。どういう話の切り口で会話を始めているんだろう・・なにか技でもあるのかしら・・」

 

 

 


ってことで、今回はたとえば初めていらっしゃったお客様にバーテンダーはどのように話を切り出しているのかについてお話させていただきたいと思います。

 

 

別にテンプレやマニュアルがあるわけじゃないんですけど、ま、よく話を切り出す際に使うワードも確かにありますのでそんな話もします。では!

 

 

バーテンダーは初めていらっしゃったお客様にどのように話を切り出しているのか

初めていらっしゃったお客様に対する話の切り出し方は至ってシンプルです。使うワードの中心はたったの2パターンのみです。

 

 

「こちらは初めてですか?」

「今日は何件目ですか?」

 

 

ま、ありきたりだなーって思った方もいることでしょう。でも良いんです、ありきたりで。てかありきたり以外のワードで会話を始めるなんて無理です。お客様の来店動機も人となりも知らない状態で他にいったい何を話せるというんですかって感じです。

 

 

たとえば初めて行ったバーでバーテンダーに「ほうれん草って美味しいですよね!好きですか?」なんて聞かれたら「何この変な奴!」って思いますよね?

(ちなみにこれは仲良しのお客様が昔キャバクラに行った時に実際にやってみた最初の会話だそうです笑。変な目で見られたと言っていました←そりゃそうでしょ笑)

 

 

じゃあ実際に僕が初めてのお客様と行う具体的な会話の流れを以下に記載します。

 

 

僕:「こちらは初めてですか?」

お客様:「はい、そうです」

僕:「ネットか何か見てですか?」

お客様:「はい、前から気になってたんで来てみました!」

僕:「ありがとうございます!どうですか?店内はこんな感じですけど」

お客様:「すごくいい雰囲気ですね!」

僕:「ですよね!我ながらそう思います(笑)」

お客様:「(笑)」

 

 

ま、こんな感じですかね。ここまで話が弾めば僕的に掴みはオーケーかなと考えています。初めてのお店に対して誰もが感じる怖さだったりネガティブイメージは払しょくできて、あとは商品とサービスが良ければ満足してくださるだろうと。

 

 

ちなみに上記のような会話の流れが生まれたら僕は積極果敢に個人として名を売りに行きますね。名刺を渡すことは当然として、結果的にLINE交換まで至ることもよくあります。せっかく縁あって知り合えたんですから他人のままじゃなくて仲間になりたいって気持ちが根底にあるんです、僕。

 

 

もちろん、ここまで円滑に会話が流れることばかりじゃないですよ。お客様がシャイなこともありますし、単純にお酒や音楽を楽しみにいらっしゃってる場合はほんと簡単なあいさつで終わることだってあるので。

 

 

 

ですが、もし最初の会話が円滑に流れなかったとしてもお客様の言動には目を配り続けます。また何かの拍子に話しかけることができる瞬間が生まれることだって大いにあるので。おかわりを聞く時とか灰皿を交換する時とかお手洗いにご案内する時とか。きっかけがある限り何度か会話を試みる姿勢を忘れてはいけないんです。その時にもしかしたら会話が弾んで今後通ってくださるようになる可能性なんていくらでもあるので。

 

 

たとえば以前あったことですが、お客様のカバンについていたバッチが僕が好きなキャラだった時とかなんて話すきっかけとしては最高でしたね。「好きなんですか?かわいいですよね!」って声を掛けたら「え?お兄さんも好きなんですか?かわいいですよね!」なんて感じで会話が弾んでその日はゆっくり過ごしてくださいました。

 

 

まとめ

バーテンダーは初めていらっしゃったお客様にどのように話を切り出しているのかについてお話させていただきました。

 

 

初めていらっしゃったお客様に対する話の切り出し方は至ってシンプルです。使うワードの中心はたったの2パターンのみです。

 

 

「こちらは初めてですか?」

「今日は何件目ですか?」

 

 

あとは、何かしらの共通点を見つけるために目を配り続けることをしています。何一つとして初対面の方との会話のきっかけがないなんてことは滅多にないと思うんですよね。小さなことなら何かある可能性の事の方が遥かに多い。食べ物、飲み物、ファッション、音楽などなど。共通点のある人に対しては誰だって共感できる部分がありますし、それが引き金となって強力な関係性にまで発展することはよくある話なので。

 

 

つまり、バーテンダーは流暢に話ができる人にしかできない仕事なんかじゃないってことですよ。

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yuki_nicccy

札幌の「BAR PENCIL VANI;LLA」代表。 1985年生まれ。21歳の冬にBAR屋の職に就き、現在まで延べ10万人以上のお客様と接する。 趣味は「楽しくお酒を飲みながらさまざまな人と話すこと」「読書」「カフェで引きこもること」「北海道コンサドーレ札幌の応援」。