[それは罪ですか？？] 高級なウイスキーをハイボールにしてはいけない！？

こんばんは(*’▽’)、西舘です。

ウイスキーを炭酸水で割った「ハイボール」。今や多くの居酒屋さんで楽しめ、おうち飲みでも重宝されているウイスキーの飲み方です。1杯の料金も比較的安く、おうち飲みでは1,000円代のウイスキーでハイボールを楽しめば低コストで済みます。ゆえに人気に博している面もあるかと思います。

「ハイボールは基本、安いウイスキーを楽しむための飲み方」

そんなイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。安いウイスキーだからこそハイボールにしても良い、高級なウイスキーは余計なことをせずにストレートやロックで素材そのものの味を楽しむものみたいな（＃この類の話はよく話題に上がります）。特にバーには数多くのウイスキーが取り揃えられており、中には1杯3,000円や5,000円で提供されるようなウイスキーもあるくらいです。

「1杯3,000円や5,000円もするウイスキー、ハイボールにしてしまってもいいのか・・・」

「せっかくの高いウイスキーだし、そのまま飲むべきなんだろうか・・・」

ということで今回は現役BAR屋の僕が、「高級なウイスキーをハイボールにしてはいけない！？」のかについてお話させていただきます。

プロのバーテンダー的には高級なウイスキーをどのように扱っているのか。

ハイボールはどのようなウイスキーで作るべきだと考えているのか。

ガチガチの本音トークでお送りします。では！！

[それは罪ですか？？] 高級なウイスキーをハイボールにしてはいけない！？

結論から申し上げますと、「高級なウイスキーをハイボールにすることは何の問題もない」です。

ハイボールはウイスキーの飲み方のひとつです。ストレートやロック、水割りその他と同様のポジションにあり、そこに差も垣根もないわけです。つまり、「ハイボールにすること=ウイスキーを楽しむための方法のひとつ」ってことです。

実際に、僕が働いているバーでも1杯3,000円レベルのウイスキーをハイボールで楽しむお客さまもいらっしゃいます。その方は自分自身の好みでハイボールにしています、炭酸水で割ってサッパリとした味わいを求めて。ストレートやロックで飲むことが美学かどうかなんて人それぞれの意見なだけです、ウイスキーの楽しみ方にはルールもなければ罪や罰なんてものはありません。

たとえば、「新鮮な魚は刺身で食べるべき」だとか「A5ランクのお肉は塩で食べるべき」という話をされている方がいます。ですが、それはその方が刺身で食べたり塩で食べることが好きだったり美学だったりするだけで、別に焼いて食べたってタレに付けて食べたって良いと思いませんか？？事実、お寿司屋さんだって生で食べられる魚を”あえて”「炙り○○」にしてますし、焼き肉屋さんだってA5ランクのお肉をすき焼き風にしたり大量のネギだれをかけて提供しています。

新鮮だったり高級だったりする食材でさえアレンジを加えることを認められているにもかかわらず、「高級なウイスキーはストレートかロックで飲むべき」だなんて一体誰が決めたことなのでしょう。そのウイスキーを口にする方が美味しいと感じる飲み方で楽しむことが何よりも大切です、お酒は嗜好品なのですから。

ただ、「高級なウイスキーはホントに美味しいんだから、ハイボールにするなんてご法度だ！！」という意見も決して否定しているわけではありません。たしかに手頃な価格で購入できるウイスキーよりは遥かに香りが華やかですし、後味の余韻も長いものが多いです。それを楽しむ方法としてはストレートかロックで飲むべきだという意見も理解できる部分はあります。

それでも「ハイボールで飲むことが好き」「炭酸のシュワシュワ感が好き」「ウイスキーはハイボールでしか飲めない」という方だって一定数いらっしゃるわけで、そのような方がどう高級なウイスキーを楽しもうが本人以外のだれかがああだこうだ言うべきではないんですよ。なのでもし、高級なウイスキーをハイボールでオーダーした際に「お客さま、このようなウイスキーは・・・」ってあれこれ指摘してくるようなバーはあまり良いバーではないかもしれませんよ（＃提案としてご意見いただけるバーは別です、バーテンダーさんの口調や表情をチェックしてみてください）。