バーテンダーだからってお酒に詳しい必要なんて別にない

Girl studing hard with books and joking
nicccyの「BAR屋」論

こんばんは(*^-^*)西舘です。

 

 

お店のバックバーに並ぶキラキラしたボトルの数々。

英語でフランス語で書かれている名前や説明。

 

 

これらを見てお客様はよくこうおっしゃいます。

 

 

「バーテンダーさんって凄いですよね!こんなにあるお酒をすべて覚えてるなんて」

「色んなカクテル作れて凄いですね!」

 

 

どうもありがとうございます(*^^)v悪い気はしないです。

 

 

ですが、ぶっちゃけ、バーテンダーとしてお客様から信用を得るために必要な要素はお酒の知識じゃないんです

 

 

つまり、バーテンダーだからといってお酒に詳しい必要なんて極論「ない!」んです。

 

 

たとえば、友達になった人を頭の中に浮かべてみてください。

 

 

その子と友達になった理由ってなんですか?

 

 

足が速かったからですか?

勉強ができたからですか?

お金持ちだったからですか?

 

 

違いますよね?

 

 

その子と気が合ったからですよね?

 

 

たとえば、好きなアーティストが一緒だったからとか、一緒に居て楽だからとか、家が近かったからとか。

 

 

その子の人間的スキルに惚れ込んで、「友達になろう!」とはなってないはずなんです。

 

 

バーテンダーだって同じなんです。お客様が僕と気が合うと感じてくれるから通ってくださるようになったり、差し入れをくださるようになったり、多々恩恵をくださるんです。

 

 

ただ、バーが「お酒」が軸にある場所であるだけであって、人として信用を得ることに関しての本質は別の部分にあるってことです

 

 

服の販売員さんだって、カフェの店員さんだって、保険の営業マンさんだって一緒だと思います。

 

 

「おしゃれな服がある」

「美味しい珈琲がある」

「未来に役立つ契約内容がある」

ことは、あくまで出会うためのきっかけにすぎなくて、そこから「個人」としての繋がりの構築が始まりますよね?

 

 

お客様とコミュニケーションを取って、喜んでいただけるよう振舞って、そして満足げな顔を見てこちらも嬉しくなる。

 

 

つまり、バーも一緒でバーにおける「お酒」はお客様と出会うためのツールなんです。

 

 

そのツールを生かして、「個人」としての繋がりの深さを追求していくだけなんです。

 

 

なので、極端な話、カシオレとピーチウーロンしか作れなくても、めちゃくちゃ明るくて笑顔が素敵な女の子だったら立派なバーテンダーと言えます

 

 

独り身で居場所を探しているお客様は太陽のようなタイプの人間に惹かれるでしょうから。そのお客様からしたらその子がバーカウンターに立っているだけでバーテンダーとして扱ってくれるんです。

関連記事:バーはお酒を飲む場所じゃなくて、人生における「サードプレイス」

 

 

僕だって、始めた当初は全然お酒の知識なんてなかったですけど、営業終わりに「西舘、ごはん行くか!」ってよくお誘いをいただいていました。

 

 

「お酒の知識、技術」じゃなくて「個人」としての評価を得た結果だと今では自信を持たせていただいたなと感謝の気持ちしかないです。

 

 

バーテンダーとしてお客様から信用を得るために必要な要素の本質はお酒の知識じゃないんですって話でした。

 

 

おわり。

 

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yuki_nicccy

札幌の「BAR PENCIL VANI;LLA」代表。 1985年生まれ。21歳の冬にBAR屋の職に就き、現在まで延べ10万人以上のお客様と接する。 趣味は「楽しくお酒を飲みながらさまざまな人と話すこと」「読書」「カフェで引きこもること」「北海道コンサドーレ札幌の応援」。