[両替がてら・・・] バーでのお会計を一万円札で支払うのは悪いこと！？

こんにちは(*^_^*)。西舘です。

とあるバーへお邪魔したあなた。ちょっと別件でお酒を嗜み、延長戦。帰る前に一杯くらい締めで飲みたいと思い、扉を開けました。

初めて来たバーではオススメのカクテルをオーダーするあなた。旬のフルーツカクテルを一杯楽しみ、さっと帰路に。

あなた：「お会計お願いします！」
バーテンダー：「1,800円でございます」
あなた：「お願いします（←一万円札を出す）」
バーテンダー：「・・・（←怪訝な表情を浮かべる）」
あなた：「（え？？なに、その表情・・・）」
バーテンダー：「お返しです」
あなた：「ごちそうさまでした！」
バーテンダー：「ありがとうございます（←やはり怪訝な表情）」

帰り際のバーテンダーの表情は、まるであなたのことを否定しているかのよう。あなたは何か心当たりはないかと少し考えました。ですが、何も思い当たることはない。しいていえば・・・

あなた：「い、一万円札で支払ったことがダメだったのかな・・・」

お会計の際に一万円札を使用すること、全然ありますよね。財布に一万円札しかないこともあるでしょうし、帰りのタクシー代のために両替がてら崩したいこともあるでしょう。

では、なぜバーテンダーはあなたが一万円札で支払いをしたら、怪訝な表情を浮かべたのでしょう。バーでのお会計を一万円札で支払うことは悪いことなのでしょうか。

ということで今回は、現役BAR屋の僕が、『バーでのお会計を一万円札で支払うのは悪いこと！？』というお話をさせていただきます。

バーでの暗黙のルールは存在するのか！？

一万円札での支払いに隠された真実とは一体！？

[両替がてら・・・] バーでのお会計を一万円札で支払うのは悪いこと！？

結論から申し上げますと、「バーでのお会計を一万円札で支払うことは何一つ悪いことではありません！！」。

あなた：「そうなんですか！！じゃあ、なんでバーテンダーさんは一万円札で支払った時に怪訝な表情をされたのでしょうか！？」

推測するに、一万円札で支払われたら大量のおつりが出るからだと思います。てかそう、それ以外の理由なんてありえません。

個人経営のバーでは、おつり用のお金を大量に用意していない場合があります。その場合、1,800円のお会計で一万円札を出されると、8,200円をお客様に返すことになります。そして、いただいた一万円札はおつりには再利用できません。一万円札を返すお会計はこの世に存在しないので。つまり、「バーテンダーは翌日、一万円札を両替しに行く必要がある」わけです。

はい、なので、シンプルに「翌日の手間増やすんじゃねーよ！！1,800円なら2,000円出せよ」って思ったんでしょうね。それゆえの怪訝な表情だったと考えられます。

あなた：「なるほど・・・タクシーで一万円札を出すとたまに『おつりがないので、小銭ありませんか？』と聞かれる感じと同じですね・・・」

そうです。なので、一万円札で支払おうとしたお客様自身には何の罪もありません。ただお店側の都合です。つまり、「そんなバーでゆっくりお酒を楽しむの、やめた方がいいですよ」って話です、僕に言わせれば。

ちなみに、僕のバーは大量のおつりを用意しています。その理由をまとめてみます。

・一万円札でのお支払いにも柔軟に対応できるようにするため

・数名でご利用いただいた場合、お支払いの際に一万円札しか持っていない方がいた場合、両替できるようにするため

・予想以上の混雑になった場合におつりが足りなくなることに対するリスクヘッジ

お客様が一万円札を使用しようが、五千円札で支払おうが、それは自由じゃないですか。バー側が決めるべきルールではないんです。それなのに、一万円札を嫌がるなんてワガママ、怠慢でしかないんです。営業中の景色をしっかり想像し、どのような場面にもなるべく丁寧に対応できるように準備することは至極当然の話です。ましてや、表情に出てしまうなんてプロの仕事とは言えません。そんなバーを大したサービスもできないバーなのではないでしょうか。