大学を卒業してバーの道を邁進しようと考えていたけど世間の目が気になって第二新卒採用面接を受けていた話

Young desperate man in casual clothes abandoned lost in depression sitting on ground street concrete stairs alone suffering emotional pain, sadness, looking sick in grunge lighting
nicccyの過去について

こんばんは(*^-^*)西舘です。

 

 

大学卒業を期に就職をして社会人デビューをすることが典型的な22歳の人生の流れである日本。今は会社に属さずに個人として生きていくためのツールがあり、ややその流れに変化が出てきてはいますがまだまだ「卒業→就職」は多くの人の基本中の基本路線です。

 

 

そんな「卒業→就職」の流れが強かった2007年。僕が大学を卒業した時。僕は卒業後に就職する流れには乗らずに(厳密に言うと「乗れずに」が正解でしたが・・)大好きなBAR屋の仕事をアルバイトという雇用形態で続行することを決めたわけです。

 

 

が。

 

 

周りのみんなが大手有名企業に就職をしている状況の中で僕は自分の夢を貫いて今後生きていくことができるのかどうか不安でしょうがなかったんです。その不安は自分の中で怖いくらいの大きさで生まれてきて、そして母親の言葉や同級生の近況を聞けば聞くほどに肉付けされていって膨張していきました。

 

 

そんな不安をかき消すために卒業後にも細々と就職活動を続けていたって話です。では!

 

 

大学を卒業してバーの道を邁進しようと考えていたけど世間の目が気になって第二新卒採用面接を受けていた話

アルバイト情報誌を漁り、新聞の採用記事に目を通す日々。その中で自分が少しでも興味のある仕事を探して電話をかけ、そして面接を受けに行きました。

 

 

塾の講師、アパレル、なんとなく格好良い名前の会社・・・。

(在学中の自分とぜんぜん変わらない選考基準笑)

 

 

面接に行くと聞かれることはだいたい決まっていました。

 

 

面接官:「どうしてうちを選んだんですか?」

面接官:「うちでどのような仕事をしたいですか?」

 

 

僕は正直思っていました。

 

 

僕:「ただ恰好良く働きたいだけです!」

 

 

って。

 

 

で、僕はそんな子供みたいなことを面接で堂々と言えちゃうタイプだったんですよね。いや、言えちゃうっていうかそれ以外に志望動機がないから他の言葉が出てこなかったっていうのが本音。

 

 

嘘も上手につくことができない不器用な人間故の素直すぎる言葉。そんな言葉を「うんうん、わかるよ!」と言ってくれる面接官なんていませんでした。そりゃそうですよね、ストレートに就職をしなかった22歳が子供みたいな答弁に終始しているんですから笑。「ホントに現状に不安を感じているの?」って話ですよね。ただただ何も定まっていないダメな成人の典型。

 

 

「よく言えたなそんなこと!」って今振り返って思うのは、某有名学習塾の面接を受けた時。

 

 

面接官:「うちでどういう仕事をしてみたいですか?」

僕:「はい!僕、カリスマになりたいんですよ!GTOの鬼塚英吉みたいな先生になりたいです!」

面接官:「笑」

 

 

ネタじゃないですよ?ホントにこう言ったんですよ、僕。ウケますよね笑。でもどうせ塾の先生になるならそうなりたかった。つまり「やっぱり格好良くなりたい!」って言うのが僕が生きていく上で必要なモチベーションなんですよ。今も昔も変わらないとこ。

 

 


結局どこの面接にも受かることなんてなくて、僕はひたすらにバーでの仕事に打ち込んでいました。母親からの執拗な「早く自立しろ!」っていう言葉を日々受け、「僕はバーテンダーをやりたいんだ!」っていう強い気持ちを抱えながらも「でも、このままアルバイトのままじゃずっと親に甘えて生きていかなきゃいけない・・・」っていう不安が混ざりあった精神状態の中で過ごす毎日。

 

 

いったい何が正解で何が間違いなのか。

この毎日の先に僕が夢見ている景色はあるのか。

何度も自分自答を繰り返していると変な疲れを感じていました。

 

 

周りの目が気になって本心じゃないことに手を伸ばして、でも違和感しかなくて、それでもやっぱり気になって自分に嘘をついてまで面接に通う。

 

 

自分なんて強く持っていなかったんですよ。本当に強い人ってもっと突っ切った人生を送っているはず。周りの目なんて気にならないでやりたいことにストイックに挑んで結果を出す。そんな強さはどこにもなかったんです。

 

 


結果的に今の楽しい生活を手に入れることができたことは本当に奇跡でしかないなってホントに思います。その奇跡へと導いてくれたのはまぎれもなく今まで関わってきたたくさんの人のおかげ。そして当時たくさんの不安と葛藤の中で生きてきた自分への極上のご褒美。

 

 

おわり。

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yuki_nicccy

札幌の「BAR PENCIL VANI;LLA」代表。 1985年生まれ。21歳の冬にBAR屋の職に就き、現在まで延べ10万人以上のお客様と接する。 趣味は「楽しくお酒を飲みながらさまざまな人と話すこと」「読書」「カフェで引きこもること」「北海道コンサドーレ札幌の応援」。