バーで働き始めた頃に僕は先輩たちの中の「あいつ、いつまで続くと思う?」ってゲームの対象にされていたって話

Casino abstract photo. Poker game on red background. Theme of gambling.
nicccyの過去について

こんばんは(*^-^*)西舘です。

 

 

BAR屋を始めた頃の僕はホントに世間知らずのただの調子にのってる大学生でした。社会を舐めてたし、お酒なんてすぐに覚えられると思ってたし、制服着てシェイカーのひとつでも振れたら女の子からモテモテでしょとか本気で思ってましたから。そして、そんな脳内お花畑だった僕のことを先輩は完璧なまでに見透かしていたんですよね。「今回のアルバイトの奴はやばいわ。」って。

 

 

でも、そんな僕も実は根っからの負けず嫌いでして。努力するのも嫌いだったんですけど笑、「お前なんて大したことないから!」的な視線を浴びるとけっこう頑張れるというか、見返したくなるというか、こういうのって今でいうところのツンデレみたいな奴でした。

 

 

そして月日を重ねた結果、先輩たちからの信用を集めることに成功(やっぴー(*’▽’))。この時に先輩たちはとある「賭け」をしていたことを僕に明かしてくれました。ま、酷い話でしたけど笑える関係にすでになっていたので今じゃネタでしかないですけど。今回はそんなお話をひとつさせていただきます。

 

 

バーで働き始めた頃に僕は先輩たちの中の「あいつ、いつまで続くと思う?」ってゲームの対象にされていたって話

 

BAR屋になった頃はホントに仕事を舐めてて、自分のことをものすごく過大評価してたんです。「すぐに何でもできる」「すぐに何でも覚えられる」「すぐに人気者になれる」とか本気で思ってました。

 

 

ですが、実際にバーで働いてみて肌で感じたんです。「思ってたのと全然違うわ!」と。

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カクテルは全然覚えられないからお客様のテーブルまで運ぶのにめちゃくちゃ時間がかかる。

レシピもまったく頭に入らないからカクテルを作れるようになるなんて遥か彼方の未来に思えた。

お客様とは何を話せばいいかわからずにただ緊張しながら立ってるだけ。

教えられることが予想以上に難しくてすぐに忘れてしまって怒られる。

 

 

独り相撲もいいところですよ。そしてそんな僕を見て先輩たちはこう思っていたそうです。

 

 

「あいつ、やばいな」

と。

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その結果、先輩たちは仕事終わりの飲み会でこんなゲームをしていたそうです。

 

 

「あいつ、いつまで続くか賭けようぜ!」

 

 

過去に何人ものアルバイト大学生を見てきた先輩たちの目に僕は劣等生に映っていたわけです。酷い話ですけど、あ、致し方ない、自覚症状が僕自身もありましたから。

 

 

で、さっきも説明しましたけど、僕は根っからの負けず嫌いでして、だけど努力も好きじゃないみたいなどうしようもない思考で生きてきたんです。が、そんな自分でも全然がんばれる状況が唯一あったんです。それは「自分のことを過小評価してくる人に冷たくされた時」です。つまり、誰かからディスられると「見返してやるよ!ばーか!」って気持ちが生まれて、その勢いのまま見返すための努力を始めることができる能力があったんです。

 

 

たとえば、「太ったよね!」とお客様に言われたら「は?だったら痩せてやるよ!」という気持ちが生まれて、即日食事制限を始めることが僕にはできます。お腹は当然空くんですけど、そんなのどうでもいい、早く痩せてお客様にドヤ顔を見せつけたいので余裕で実行に移すことができます。

 

 

さすがに裏で賭けの対象にされていたことは後日談を聞くまで知りませんでしたが笑、当時の僕もそこまでアホじゃなかったらしく、先輩たちからぜんぜん信用されてないなという空気は察することができました。あきらかに他のメンバーよりも適当にあしらわれていた気がするし。(ま、これは僕の仕事の出来が悪かったので仕方ないんですけどね)だったらやることなんてひとつです。

 

 

僕:「とっとと全部覚えてやるよ!見てろよバカヤロー(´▽`*)」

 

 

そこから先輩たちの目に映る僕の姿は徐々に変わっていったそうです。あの時僕はすべての仕事を見直しました。出来てるつもりの仕事はないか。その仕事は本当に正しいやり方なのか。なんとなくやってる仕事はないか。先輩たちの仕事ぶりをもう一度眺めて、そして自分と照らし合わせる。

 

 

そうこうしているうちに少しずつ仕事にも慣れ、お客様との会話も多少はできるようになりました。そして何より、地味な作業(グラスを拭くとか、皿を洗うとか、ゴミを捨てるとか、換気扇を掃除するとか)を手を抜かずにやってたことが「あ、こいつ、実は真面目なんだな!」という先輩たちの印象を作ってくれたんじゃないかなと今は思います。

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BAR屋になって半年が過ぎた頃でしたかね、先輩たちと仕事終わりに飲みに行った時に「実は西舘が入ってきたときにうちら、賭けしてたんだよね。いつまで続くかって。続いたな、意外と笑」ってお言葉を頂戴しました。最初の印象が「ザ・大学生」だったんですって。きっとなんとなくバイトしに来たから意識も高くないだろうし、すぐ辞めるかもしれないねって話になってたみたいです。ま、結果、僕の大大大勝利ですよ(*´▽`*)まさに下克上。こんな気持ちのいいことはないです。

 

 

ま、最初から先輩たちから高評価をいただいてたら逆に調子に乗ってた可能性が高かった気がします。出来損ないだったからこそ気付けた部分は多かったですし、伸びしろも用意されていた。結果、今は店長ですからね、当時の先輩のだれが僕が店長にまで上り詰めることを想像できたか。無理無理、自分でさえ考えられなかったんですから笑。

 

 

最初の印象なんて自力で変えてしまえばいい。

あれこれ言ってくる奴なんか見返せばいい。

 

 

おわり。

※昔の僕は見た目によらずに気が強かったみたいです・・。

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yuki_nicccy

札幌の「BAR PENCIL VANI;LLA」代表。 1985年生まれ。21歳の冬にBAR屋の職に就き、現在まで延べ10万人以上のお客様と接する。 趣味は「楽しくお酒を飲みながらさまざまな人と話すこと」「読書」「カフェで引きこもること」「北海道コンサドーレ札幌の応援」。