こんばんは(*^-^*)西舘です。
お酒は好きですが、アルコールが強いお酒はあまり得意ではないあなた。そんなあなたですが、会社の飲み会で上司から勧められて、ハイボールを飲む機会がときどきあります。
上司:「ねえ、ハイボールとか飲まないの?」
あなた:「ハイボールですか?飲みますよ!」
上司:「そうなんだ!じゃあ一緒に飲もうよ!」
あなた:「良いですね!すいませーん、ハイボール2つください!1つ薄めで!」
上司:「薄め!?薄いハイボールなんて美味しくないでしょ!」
あなた:「え?普通の濃さのハイボールがどうも苦手で・・」
上司:「そうなの?変わってるね!」
あなた:「(*´▽`*)」
薄めのハイボールしか飲めないあなた。でも、周りの人は「薄め?」「なんで?」「美味しいの?」なんて疑問に感じている様子。「やっぱ変かな?」なんてひとりであれこれ考えちゃう日もあるくらいです。
そんなあなたに朗報です。実は、ハイボールって薄めに作った方が美味しいんですよ。なので、あなたは変じゃないんです。ということで、今回は現役BAR屋で、ハイボール作りの極意は「優しい味に仕上げること」の僕が、「ハイボールは薄めくらいがいちばん美味しい!+良いこと尽くし!」というテーマでお話させていただきます。
薄めのハイボール好きなあなたを全面フォローいたします!ではさっそく!
[BAR屋の本音!]ハイボールは薄めくらいがいちばん美味しい!+良いこと尽くし!
①居酒屋のハイボール、ちょっと濃く感じますよね?
居酒屋のハイボールって、ちょっと濃く感じますよね?それは、ハイボール初心者のあなただからそう感じるわけではなくて、実際に濃く感じるような作りになっているんです。濃く感じないでグビグビ飲んでいる人はただ単に「お酒好き」なだけです。
居酒屋のハイボールがちょっと濃く感じる理由。それは、「グラスが冷えていないから+炭酸の圧が弱いから」なんです。
グラスが冷えてないと、グラスの中の氷はすぐに溶けます。それに伴って、ウイスキーの香りもツンとしちゃうんですよね。ウイスキーって冷えてないとめちゃくちゃお酒の香りが立つので。だからちょっと濃く感じてしまうんです。ウイスキーの量はしっかり計ってても、結果的に濃い印象を持たれてしまいます。
あなた:「でも、氷が溶けるってことは薄まるってことですよね?」
たしかに氷が溶ければ、ハイボール自体のアルコール度数は薄まります。ですけど、同時に炭酸が抜けることも意味しています。炭酸水に水を足せば炭酸は抜けますよね?原理は一緒です。
たとえば、炭酸が抜けたビールやシャンパンって美味しくないですよね?変にアルコールを感じるただのビール水&ワイン水ですからね、良いとこなしです。
そして、炭酸の圧が弱いとシュワシュワ感が弱いので、のど越しで飲めません。あ、居酒屋の炭酸がどうして圧が弱いかというと、「炭酸専用サーバーの圧がそもそも弱いこと」と「いつ開けたかわからない炭酸水を遣っているかわからないから」です。知り合いの居酒屋さんで炭酸専用のサーバーから注がれる炭酸水を見ていたのですが、ホントに圧が弱そうな炭酸水が出てくるんですよね。で、実際に飲んだハイボールはぜんぜん喉にグッとこない。寝ながら飲んだら「水割りですか?」くらいの勢いですよ。
また、炭酸水のペットボトルや瓶は開けた瞬間から炭酸が抜けていきます。毎回開けたての炭酸水で作られたハイボールが提供されるような強運の持ち主なんていないでしょうから、必然的に炭酸が抜けた炭酸水で作られたハイボールが提供されるわけです。
ハイボールは冷たい状態で喉にグッと炭酸の強さがくることが美味しい条件なので、そのどちらも満たしていないってことはつまり「濃く感じる要素が満載」ってことなんです。
中には、樽生のハイボールをサーバーから注いで提供している居酒屋もあって、こういったハイボールは基本的に濃く感じないように作られているんですけど(炭酸も結構効いてて美味しいです)、まだまだスタッフさんが直接グラスでハイボールを作っている居酒屋が多いです。なので、ほぼほぼグラスも冷えてないし、炭酸も弱いというのが現状です。
居酒屋のハイボールがちょっと濃く感じるのはごく普通の感覚だということです。
②実は、プロのバーテンダーは薄めにハイボールを作っている
ハイボール作りのプロである「バーテンダー」。バーテンダーが作るハイボールはグラスもしっかりと冷えていて、炭酸が抜けないよう丁寧に作っているので美味しいんです。
そして、ここだけの話、プロのバーテンダーは薄めにハイボールを作っています。薄めにといっても、ウイスキーの量を減らしているわけじゃないんですけどね。じゃあどういうことかというと、「ウイスキーを冷やしている+炭酸水をみっちり注いでいる」点が理由として挙げられます。
「ウイスキーを冷やしている」というのは、バーではグラスに注いだウイスキーを氷と一緒に専用のスプーンでグルグル回してから炭酸を注ぐんですけど、こうすることでウイスキーそのものが冷えるので、ウイスキー特有のツンとした味と香りが抑えられます。常温のウイスキーはかなりアルコールの味が強く、香りも立っているので、たとえハイボールにしたとしてもめちゃくちゃウイスキーの味がダイレクトに伝わってしまうんですよね。なので、しっかりとウイスキーそのものを冷やす作業は必須です。ウイスキーのツンとした味と香りが抑えられるってことはつまり、「入っているウイスキーの量の割にはあまり濃く感じない」ってことです。
「炭酸水をみっちり注いでいる」というのは、美味しいハイボールを作るためのウイスキーと炭酸水の比率は「1:4」なんて言われていますが、この比率でハイボールを作ると結構アルコールがきつく感じられてしまいます。なので、「1:5」にするくらいの勢いでみっちり炭酸水を注いでいます。
ちなみに、僕がお客様に提供するハイボールは、もともと冷凍庫で冷やしておいたウイスキーを注いで、グラス一杯に炭酸水を注いでいます。ウイスキーと炭酸水の比率は「1:6弱」くらいです。「1:6弱」と聞けばきっとすごく薄いハイボールになってしまう感じがするかもしれませんけど、充分ウイスキーの味はしますし、何より飲みやすいので、一気に酔いが回ることなくサクサク飲み進められます。単純に量も多くなりますのでお得感も出ます。
中には、「常温のウイスキーで作るから美味しい!」「炭酸なんてちょっとでいい!」「最後にウイスキーを浮かせて香りを楽しむべきだ!」と主張するバーテンダーもいらっしゃいますが、ぶっちゃけ、こういったハイボールはガチのウイスキー好きにしか通用しない理論です。だって、めちゃくちゃアルコール感強いですからね、味もめちゃくちゃウイスキー、香りもめちゃくちゃウイスキー、「それ、ハイボールにする意味ある?もう、ロックで飲めば?」と思ってしまうくらいです笑。
③薄めのハイボールを飲むことはメリットだらけ
薄めのハイボールを飲むことはメリットだらけです。まずは、「長く、その場を楽しむことができること」です。アルコールが強めのハイボールを飲んでいたらすぐに酔ってしまって眠たくなって早々に解散する羽目になったり、具合が悪くなって周りに迷惑を掛けたりする羽目になる可能性が高いです。せっかくの楽しい場ですから、ゆっくりお話しもしたいでしょうし、デートであれば長い時間好きな人と一緒に過ごすことを考えたら、薄めのハイボールをまったり飲む方がよっぽど楽しい時間になります。
「薄めのハイボールは太らない」という点もメリットですね。薄めに限らずなんですけど、ハイボールは基本的に「糖質ゼロ」です(甘いジュースで割ったり、シロップを加えてるハイボールは別として)。太る原因は「糖質」にあるので、ハイボールであれば多少飲みすぎてもまったく太ることはありません。ダイエット中でも、最近お腹周りが気になってきた人でも気にせずに楽しむことができます。
関連記事:[健康にお酒を飲み続けたい人は必見!]「血糖値」について知っておくべき5つのこと
また、「家飲みの際のコスパがさらに上がる」というメリットもあります。もともとウイスキーはさほど高価なお酒ではありません(種類によりますけど、家飲みで買うウイスキーなんてせいぜい1本1,000円前後なものです)ので、コスパが良いお酒なのですが、薄めにハイボールを作ればさらにコスパも良くなります。缶ビールや缶チューハイを毎日コンビニへ行って何本も買えば、月に1万円以上の出費になることだって全然ありますので、節約という観点からいっても良いこと尽くしです。(炭酸水はドラッグストアの炭酸水がオススメです。格安で強炭酸なので美味しいハイボールが作れます)
※ネットで炭酸水を買うならおすすめなのがこちら!
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※プロBAR屋である僕が「ハイボールにするならこれ!」というウイスキーをご紹介しております。
関連記事:[現役BAR屋の宅飲み講座⑥]グビグビ飲めちゃう!?ハイボールに最適な口当たり軽めのウイスキー3選
まとめ
[BAR屋の本音!]「ハイボールは薄めくらいがいちばん美味しい!+良いこと尽くし!」というお話でした。
薄めのハイボールは良いですよ。素敵な夜を長ーく楽しむことができますから。普通のハイボールが苦手だからといってハイボール嫌いになるなんてもったいなさすぎます。ウイスキーは飲み方ひとつで誰にでも楽しむことができる魔法のお酒なんですから。薄めのハイボールの良さを知っていただいて、みなさまの楽しい夜を彩る武器の一つにハイボールがなれたらと切に願います。
おわり。
yuki_nicccy
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