BAR屋はだれかとだれかの再会の場を作ることができるステキなお仕事

「BAR屋」という仕事の魅力

こんばんは(*^-^*)西舘です。

 

 

バーに通ってくださるお客様って毎年顔ぶれが変わります。長くずっと通ってくださっている方もいれば、新しく常連様になってくださった方もいて、はたまた久々に顔を出してくださった方や、月日を空けてまた通ってくださるようになった方などもいます。

 

 

毎年顔ぶれが変わるってことは、たとえば久々に顔を出してくださったお客様が昔から通ってくださっている常連様とバッタリ再会しちゃうなんてこともあって、これってバーという場所が持つ力だよなーっていつもカウンターに立ちながらしみじみ感じてるわけです。そして、予期せぬ再会はお客様同士の笑顔を生み出します。「元気でした!?」なんて声を掛け合っているその光景はホントにほっこりとする場面で、バーがあってよかった、僕が長くBAR屋を続けていたからこそ引き寄せた奇跡だなってひとり誇らしげになったりもするくらいです。

 

 

ってことで今回は、「BAR屋はだれかとだれかの再会の場を作ることができるステキなお仕事」というお話をさせていただきます。BAR屋であることの大きな意味合いを持つ内容です。では!

 

 

BAR屋はだれかとだれかの再会の場を作ることができるステキなお仕事

異動、転職、引っ越し。さまざまな事情で長らく過ごしてきた場所を離れなきゃいけない場面は時として生きれいれば訪れるものです。そして、長らく過ごしてきた場所には思い出があるし、馴染みのお店があったりもします。そして、馴染みのお店の多くは飲食店だったりします。

 

 

僕はバーというステキな空間で働くことができていて、多くのお客様が馴染みのお店にしてくださってきた歴史を背負って暮らしています。

先輩が築いてきたお客様を引き継がせていただき、僕個人としても数多くのお客様から良くしていただいてきました。

でも、事情があって馴染みのお店から距離を取らざるをえなかったお客様もたくさんいらっしゃいます。

 

 

また、バーで一緒に働かせてもらってきた先輩は独立したり、別のバーで働いたり、結婚したりなどで長く一緒に働くことがなかなか難しい。これはバー業界あるある。

 

 

こんなことが日常ではごく当たり前に起こるわけですが、そのたびに出会いと別れがやってきては楽しさと寂しさをいったりきたりするのが人の運命なんですよね。でも、再会の機会は意外と簡単につくることができて、その方法が僕自身がBAR屋であり続けることです。

 

 

僕自身を軸として、日々さまざまなお客様がお店まで足を運んでくださるわけなんですけど、偶然に新旧のお客様やお店の先輩後輩がバッティングすることがあります。「バーは『人』がいちばんの商品」とよく言われていますが、その商品に僕自身がなればそこから偶然の再会を演出することができるかもしれないわけです。ま、あくまで偶然という名の奇跡に身をゆだねることにはなるんですけど。

 

 

そして、この偶然の再会を僕はかなり演出することができてるんです。先日も僕の師匠と昔からの常連様が10年以上ぶりに僕が働いているバーで奇跡の再会を果たしました。お互い、「いやー声が似てるとは思っていたんですけど!」なんて言ってましたが笑、おふたりとも楽しそうにお話をされていたその景色たるは絶景でしたよホント。

 

 

すべてはお客様が僕という存在に理解があって、僕が働いているバーが好きだってことが大前提にあることを考えると、そりゃもう頭のひとつも上がりません。可能ならずっと地べたに頭を突き続けたいくらいなのですが、そんなことしてたら不審者扱いされて警察が来ちゃうのでやんわりとやってないんですけどね。

 

 

再会って偶然あった当人同士がテンション上がってくれるのはもちろん嬉しいことですが、カウンター越しでその光景を見ることができている僕自身がいちばんテンションが上がってます。長く同じ場所に居続けることでしか見ることができない景色。しかも、バーという業態だからこそ奇跡的に起こりうる出来事なのかなと。考えただけでなんだか気持ちがほっこりしちゃいます。思い出し笑いってのはきっとこういう気持ちの時に自然となってしまうものなんでしょうね。

 

 

また、偶然の再会からまた関係性が復活するってこともよくあります。昔はメールだった連絡手段がいまはLINEに移り変わったおかげで、気軽に再開したふたりが連絡先を交換できる時代になったことは再会という場面において追い風でしかないです。

 

 

人と人のつながりに深く携わることができる仕事はきっと多くはない。だからこそ、BAR屋という仕事に運よく就くことができた僕は幸運の持ち主なんです。よくバー業界のことなんて知らなかったですけど、「モテそう!」なんて安易な動機でBAR屋を目指してよかったと心から思っています笑。

 

 

BAR屋はだれかとだれかの再会の場を作ることができるステキなお仕事です。お酒を注ぐとか、お話をするだけがBAR屋のすべてじゃないんですってことを言いたかったんですってオチで。

 

 

おわり。

The following two tabs change content below.

yuki_nicccy

札幌の「BAR PENCIL VANI;LLA」代表。 1985年生まれ。21歳の冬にBAR屋の職に就き、現在まで延べ10万人以上のお客様と接する。 趣味は「楽しくお酒を飲みながらさまざまな人と話すこと」「読書」「カフェで引きこもること」「北海道コンサドーレ札幌の応援」。