こんばんは(*^-^*)西舘です。
仕事終わりに同僚と飲みに行くことになったあなた。職場の近くの居酒屋さんでかるく一杯ひっかけたあとに同僚が「バーでも行ってみない?」と誘ってきたので、その誘いに乗っかって近くにあるバーに行ってみることにしました。
入り口の扉を開くとカウンターでお酒をつくっているバーテンダーさんが「いらっしゃいませ!」と声を掛けてくれました。
同僚:「ふたりです!」
バーテンダー:「二名様ですね!カウンターのお席どうぞ!」
同僚:「あ、はい」
あなた:「(空いてるなこのバー。カウンターしか座っちゃダメなのかな・・)」
テーブルの席は6席。全部で20人くらいは座れるくらいの広さはある。そしてあなたが行った時、どのテーブルにっもお客様はいない。テーブルはがら明き状態。それでもバーテンダーさんは「カウンターのお席どうぞ!」とあなたと同僚をご案内しました。
あなた:「なんでこんなにテーブルが空いてるのにカウンター席に通されたんだろう・・僕と同僚のふたりだから?」
バーではよく「ふたりの時はカウンター席へ案内される」というあるある話があります。それはたとえテーブルの席が空いていたとしてもです。ですが中にはテーブル席でゆったり座って飲みたい時だってあるはずです。なのにどうしてバーテンダーは積極的にカウンター席を勧めてくるのか。これにはちゃんとした理由があるんです。
ということで今回は現役バーテンダーで、カウンターで飲むことがなんかカッコいいと思っている僕が、「バーテンダーが積極的に”カウンター席へどうぞ!”とご案内する理由」についてお話させていただきます。この話は僕が信頼を置いている後輩バーテンダーと飲んでいる時に聞いた話を基にしています。話を聞いて「なるほどね!」と感じた部分が多かったので僕なりにまとめてみました。てことでさっそくいきます!
バーテンダーが積極的に「カウンター席へどうぞ!」とご案内する理由
バーテンダーが積極的に「カウンター席へどうぞ!」とご案内する理由にはいくつかあるんですけど、お客様から絶大な人気を誇る後輩バーテンダーが語っていたのは、「テーブルに座るよりも私が対応した方が間違いなくお客様を楽しませる自信があるから」です。
あなた:「すごい自信ですね!そんなに話が面白い人なんですか?」
話が面白いか面白くないかといえば面白い部類に入る子ではあります。ただ、後輩バーテンダーが「楽しませる自信がある」と言ったのは別に漫談が得意とか一発ギャグがたくさんできるとかそういったお笑い芸人的な話じゃないんです。
あなた:「え?じゃあどう楽しませるっていうんですか?」
バーテンダーはあくまでお客様が飲んでいる間ずっと一緒に会話をすることが仕事ではありません。それはガールズバーとかキャバクラなどの業態がする仕事です。(お客様はお気に入りの子を指名すればずっとマンツーマンで話せるので)バーテンダーはたとえばお酒をご提供する際に「このお酒がお好きなんですか?」とか、お客様同士が盛り上がってる話題に「私も好きなんです!」「興味あるんですけどまだ詳しく知らなくて・・」などと一言添えることをよくします。このささやかな一言が時にお客様の心にグッと突き刺さることがあるんですよね。
あなた:「たしかに!ちょっとだけでも話しかけてもらえたらそれは嬉しいかも!」
そんなささやかな一言がきっかけでお客様同士の話がさらに盛り上がったり、また、バーテンダーを交えて盛り上がっていた話題がさらに盛り上がったり、もっと盛り上がった時はお互いのプライベートな話をする流れになることもあります。たとえば「ご出身はどちらなんですか?」「この辺でよく飲んだるするんですか?」「おふたりはお付き合いは長いんですか?」などなど。これがカウンター席で生まれるバーテンダーとお客様の化学反応です。
もしテーブル席にお客様が座っていたとしたら、カウンター席ほどバーテンダーがお客様に対して気軽に声を掛ける機会って少ないんですよね。ずっとお客様の話が聞こえるわけじゃないし、急に声を掛けたら「え?なに?」って驚かれるでしょうし。声を掛けるタイミングといえばおかわりを聞きに行く時くらいなものです。
あなた:「じゃあカウンター席の方が断然楽しめるってことですね!」
何かしらの怪しい密会でなければそうですね笑。
もうひとつ、バーテンダーが積極的に「カウンター席へどうぞ!」とご案内する理由があります。最初に話した「テーブルに座るよりも私が対応した方が間違いなくお客様を楽しませる自信があるから」に沿った理由なんですけど、「ホールスタッフに任せてもお客様は楽しめないから」です。
メインカウンターに立つことができるバーテンダーの基本ルールとして、「お客様へのサービス精神を持っていること」が挙げられます。タイミングよく声を掛けたり、気を配って素敵な時間にしてもらうよう努めたり。つまり「そのバーで働いている人の中でもトップクラスの人だけが立つことを許されている場所」ってことです。
別にホールスタッフの子の愛想がないからダメとかそういった意味じゃないんですよ?(中には業務的で愛想のない子もいるのでなんとも言えませんが笑)せっかくご来店してくださったお客様に対して「人と人との関係」を築かないで帰してしまうことはバーテンダー的には機会損失でしかないですし、何よりお客様からすれば「ただのバー」という印象で終わってしまいます。出会いは大切にしなきゃもったいないんです。こんな広い世界で偶然とはいえバーで出会い、そして話すことができる人なんて生きてるうちにいったい何人いるかって話ですよ。
あ、こんなアツい話をしていますけど、特に深い意味もなくただマニュアル的に「カウンター席へどうぞ!」とお客様を誘導しているバーもたくさんありますのでご注意です。これは単純に「バーのメイン席はカウンターだから!」とか「カウンターにたくさんお客様が座っていた方が絵になるから」とか「テーブル席まで運んだりするのが手間だから」などといった、いわばバー側のご都合でお客様自身が席を選ぶことができるという選択肢を無理やり奪っている最悪なケースです。僕はこの最悪なケースに遭遇して、狙ってた女の子と翌日以降に連絡が取れなくなってしまったことがあります。うまくいってたのにな・・。なんて。
関連記事:[なんでここに案内した!?]先輩が働いているバーにお気に入りの女の子を連れて行った時にされた最悪な対応
まとめ
バーテンダーが積極的に「カウンター席へどうぞ!」とご案内する理由についてお話させていただきました。
「カウンター席へどうぞ!」とご案内する理由は、「テーブルに座るよりもカウンターに立っているバーテンダーが対応した方が間違いなくお客様を楽しませる自信があるから」です。バーへ行ったことがない人からすれば随分な自信過剰発言に聞こえるかもしれませんが、事実、お客様がカウンター席に座ったことがきっかけでバー、そして最初に対応したバーテンダーのことを気に入って常連様になってくださるという流れは日々起こっています。もちろん、バーテンダーに対してお客様は「自分に合うか合わないか」というシビアな判断基準を持っています。なのでカウンターに座ったお客様全員をファンにすることなんて不可能です。ただ、こんな広い世界の中で奇跡的に出会えたわけですから、できれば楽しい時間をお届けしたいとメインバーテンダーはみんな考えているはずです。僕だってそうです。自分がメインで働いているバーを「つまんない」とか「普通」だなんて言われたくないわけですよ。じゃあそういうネガティブな印象をお客様に持たれないようにするにはどうしたらいいか、それは「自分自身でお客様のご対応をさせていただく」だけです。僕だって自分の対応には自信があります。「そのへんのバーとうちは違うよ!」って声を大にして言いたいですね。その自信の源な何かと聞かれるとよくわからないんですけど笑、いままでたくさんのお客様が僕に付いてきてくれたことが証拠になってるんじゃないかなって。
おわり。
yuki_nicccy
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