こんにちは(*^-^*)西舘です。
バーは毎夜様々なお客様が繰り広げる物語を観る事ができます。
僕は今まで13年間で延べ10万人以上のお客様を見てきましたが、その中で衝撃的なトラブル!?ギャグ!?的なシーンに何度も立ち会いました。
なので、厳選して3つ綴りたいと思います。「こんなこと、バーでする!?」って感じです笑。
バーテンダーは見た!!本当に起こった漫画でもありえないような「バーでの衝撃事件」3選
①「母と娘の壮絶な戦い!?」カウンターで殴り合いの喧嘩事件
とある女性2人がカウンターにいらっしゃったんです。街中に出てくるには少しみすぼらしい恰好と結構な酔い具合。バーに来るにはそぐわない空気が十二分に漂っていました。
年齢は40代中盤と20代前半。タメ口だったのと席の距離感から親子だなと勝手に確定。
最初の注文はたしかショートカクテル。雪国か何かだったと思います。(ちなみに度数30度弱のきついカクテル)最初はまあまあ穏やかだったんですけど、徐々に眉間のしわが目立ち始め、そして声のボリュームも大きくなっていきました。(その日は混雑していたので他のお客様にはさほど気にはならなかったはず)
そして、遂に戦いの火蓋は切って落とされました。
ヒートアップした娘さんのジャブが母の頬にクリーンヒットしたんです。
母も負けじと娘の肩を掴んで食ってかかります。
娘はさらに上から拳を振りかざして母の顔面を打とうと試みますが、母も防御を敷いておりなかなか当たりません。
そうこうしているうちに声のボリュームも上がってきて、他のお客様たちが母と娘の戦いに気付き始め、お店の空気がザワザワしてきたところで僕の登場。
僕:「お客様!!」
母&娘:「(*”▽”)」
喧嘩に水を差したところで、言われてないですがお会計を持っていきました。
僕:「お時間なのでお会計よろしいですか?」
母&娘:「(*”▽”)」
(ここでいう「お時間なので」は、営業時間に関してではなく喧嘩に関しての「お時間なので」とか考えたら今更ひとりで笑えてきます)
無事にお会計を済ませたふたりは、あれほど荒れていたにも関わらずさっとご帰宅されましたとさ。めでたしめでたし。
(その後、常連様と「凄かったね!笑」なんて話で盛り上がったのは言うまでもありません)
②「あとで食えよ!!」全員で牛丼事件
6人組のお客様がいらっしゃいました。年齢層が20代から40代まで幅広いところを見るときっと会社の同僚なんだろうなといった感じ。
いらっしゃった時は至って普通に飲んでいて、特に酔っぱらってたり荒れてたりする様子はなかったので、僕は他のお客様とお話をしていたんです。
ご来店されてから30分くらい経った頃でしょうか。6人組の中で一番若いと思われる男性がお店を出たんです。仕事の電話か、タバコでも買いに行ったのかなと。
それから約15分後に男性が帰ってきました。
両手に大きなビニール袋を持って。
ガザガザと妙な音がして、きっと何か買ってきたんだろうなと思ったのですが、少しだけ知らないフリをしていました。
(ちなみに6人組が座っていた席はカウンターからは死角となっていたソファー席)
でも、鳴りやまないガザガザした音。加えて紙パックを開く音や発泡スチロールの蓋を開けるような音が重なって聞こえてきました。しまいには何かを啜る音まで・・。
恐る恐る僕はカウンターの端っこからその6人組を覗いてみたんです。
そこで僕が見た光景は・・・
6人揃って勢いよく牛丼を食べている姿でした。
それだけでも衝撃的だったのに、僕はさらに衝撃的な事実に気付いてしまいます。
その牛丼をストロー2本で食べてたんです。
僕は、一旦目を閉じて再度開きました。今見ている光景が夢なんじゃないかと考えて。
(たぶん買ってきた男性が割りばしを持ってくるのを忘れたんでしょう。でも「割りばしください!」とは言えないことくらいわかってて、でも今すぐ食べたい。苦肉の策として、飲んでたカクテルに使ってたストローを箸代わりにしたんだと思います。まさに執念)
さすがにほおっておくわけにはいきませんので、すぐに席まで行って一言。
僕:「お客様!!持ち込みはご遠慮していただいております!!」
6人組:「(*”▽”)」
ダメなことをしていることくらい本人たちもわかっていたんでしょう。すぐに蓋を閉じて袋へ戻してました。その後、気まずくなったのかお会計を言われました。
「この会社、絶対やばいでしょ・・」なんて思った夜でした。めでたしめでたし。
③「は?嘘でしょ?」入口でう〇こ事件
3人組の男性がいらっしゃいました。系列店から「飲み足りないからどこかないですか?と聞かれたので紹介しときますね」という一方を受けていたので、「お待ちしておりました!」と言ってご案内したんです。
「飲み放題で!」とのことだったので、飲み放題メニューを置いて席を離れようとしたんですが、すぐさま、「マティーニ3つお願いします!」とのご注文をいただきました。
(ちなみにマティーニというカクテルは30度以上あるとてもきついカクテルです。僕は飲めません笑)
ほうほう、見た感じ20代前半だし、「これは飲み比べ合戦的なやつだな」と勘が働きました。
とりあえずご注文を受けたマティーニを3つ持っていき、「ごゆっくりどうぞ」と言って席を離れました。
すると5分後に、「すいません!」との声。
「お伺いします」というと、「ホワイトレディ3つお願いします!」とのご注文。
(ちなみにホワイトレディは30度弱)
その後5分おきに、「カミカゼ3つお願いします!」「XYZ3つお願いします!」「ニューヨーク3つお願いします!」と延々続くドぎついカクテルの注文の嵐。
ひとりは「もう無理ー!」的な表情、ひとりは「やめようよ、こういう飲み方」的な表情、ひとりは「飲みましょうよ!」的な表情。
飲み放題が始まって1時間が経とうとしてた頃でしょうか。遂に事件の序章が始まります。
「もう無理ー」的だったA君(仮名)がトイレへ向かいました。でもトイレには入らずに入口付近の壁にもたれかかってたんです。
「大丈夫ですか?」と僕は声を掛けたのですが、完全なる昏睡状態。「o$9%+@:;」という謎の返答を受けて、「あ、やばいやつだこれ」と察したのですが、一旦その場を離れたんです。
そしたら、急にキッチンの方から「ガチャングチャンガチャン!!」と大きな音がしたんです。まるで大きな地震がきて何かが崩れ落ちた時のような音が。
「!?!?!?」
僕と後輩のスタッフはびっくりして思わず目が合いました。そして音がしたキッチンのカーテンを開けたんです。そしたら・・・
さきほどのA君が調理器具や皿を片付けていたラックに突っ込んでたんです。(ちなみにラックは全壊でした)
僕:「ここはスタッフ専用スペースなので出てください!!」
A君:「0@[:oibe9s2^」
A君は謎の言葉を発した後そのままトイレへ行き、しばらく出てきませんでした。
さすがに他のお客様にもご迷惑がかかるレベルだったので、残りの2人に、「お連れ様がもう限界のようなので・・」とお声を掛けました。
そしたら、ノリノリで飲んでた男性が奇跡のような発言をしたんです。
「はい、すいません。あ、で、ブルームーン2つ貰っていいですか?」
・・・聞いてたか今の言葉( *´艸`)
(もちろん一切お出ししませんでしたけどね笑)
僕と後輩は笑顔が濁りだしていました。
で、10分くらい経った後、お連れの男性(こういう飲み方やめようよって言った唯一真っ当な人)がA君の様子を見にトイレに行きました。意外にも早めにA君はトイレから出てきたので一安心していたのですが・・・
事件はクライマックスを迎えることとなります。
トイレから出てきたA君はまたすぐにトイレの方向へゆらりくらりと変な歩き方で向かっていきました。
さすがに強制お会計だなと心で決めて、テーブルへ会計を持っていこうと準備をしていた時に後輩が切れ気味な笑みで僕に衝撃のことを言いました。
「あいつ、入口でう〇こしました」
え?
なんだって?
聞き間違い?
いや、聞き間違うにはあまりにも内容がすっ飛びすぎている・・・。
僕は恐る恐る入口の方へ歩きました。するとそこには、ズボンを下げてう〇こ座りをしているA君がいました。
あまりの光景に思わず「へへ」と気持ち悪い笑いが自然と出ました。
すかさずお連れ様に、「あの、すいません!お連れ様が大変なことになっているので見に行ってください!」と伝え、唯一真っ当だった男性が駆け足で現場へ向かいました。ま、衝撃だったでしょうね。
お連れ様はそのままA君をトイレへ連れて行きました。僕は後輩に、「救急車呼んで。もう無理ーー」とギブアップ宣言。「わかりました!」と言った後輩はすぐにスマホを取り出して電話をしたんです。
約10分後、3名の救急隊員の方々がお店にやってきたので、あれやこれやと説明をして、病院までA君を連れて直行していただきました。
最後に救急隊員さんに言われたのが、
「トイレ、凄いことになってましたけどそのままにしておいても大丈夫ですか?」
僕:「あ、はい。なんとかします・・」
※その後、後輩とお連れ様のパリピ君の2人できれいにトイレは掃除していただきました。所要時間約45分。お店にあったマスクと雑巾をすべて使い果たしたことがすべてを物語っていました。あ、う〇こは早い段階で片付けましたよ。消臭スプレー1本と消毒液をフルマックス活用して。
まとめ
一言だけですよ。
「お酒は適度に」
ちょっとの迷惑なんて別に気にしてないんです。人間ですから、誰にだって過ちを犯すことはあります。
ただですね、やりすぎなんですよ、この方々は笑。
お店はお客様に、お客様はお店に少しだけ愛を持てば解決する簡単な話だと思います。
yuki_nicccy
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