[イケてるお客様になろう!]バーで過ごす滞在時間の教科書

Talk at the bar. Smiling attractive female bartender talking to the guests holding a bottle with red drink
「バーに行ってみたい!」ってちょっとでも思ったあなたへ

こんばんは(*^-^*)西舘です。

 

 

突然ですが、人気のカフェでは滞在時間を決められていますよね。「おひとりさま追加注文のありなしに関係なく2時間まで」とか。ずっと勉強している学生で溢れたらお店の売り上げが上がらずに潰れてしまいますからね。

 

 

で、バーにも似たようなことが言えます。1杯で2時間も3時間も滞在されるとちょっぴり困ってしまうわけです。

 

 

ってことで今回は「イケてるお客様になろう!」をテーマにバーでの滞在時間について現役バーテンダーの僕がバー初心者の方にもわかりやすいように教科書を作ります。ぜひ参考にしていただいてイケてるお客様になってみませんか?

 

 

[イケてるお客様になろう!]バーで過ごす滞在時間の教科書

 

 

 

~はじめに~

冒頭でも少しだけ述べましたが、カフェでは滞在時間の制限があります。特に週末の混雑時。僕がよく行くカフェでは入店時間から2時間が経過した時間が記載された札が渡されて、その時間になったら席を立たなければいけません。

 

 

とてもわかりやすいルールですよね。札に書いているのでその時間を視覚的に意識することができる。そしてその2時間でやるべきタスクを片付けることを意識しながら過ごすことができます。

 

 

ですが、バーには滞在時間の制限はありません。閉店時間が来るまでバーテンダーから「お時間なのでご退席をお願いします」ということはないんです。つまり、何時間席に座っていようが問題ないということです。

 

 

とはいえ、1杯のオーダーだけでオープンからラストまで滞在するお客様がもしいたとすればそれは決して良い気持ちにはならないわけですよ、バーテンダー的には。

 

 

たとえば洋服屋さんで3時間も4時間もずっと何もカゴに入れずに試着だけし続けられたら「なにこの客!」ってなりますよね。

 

 

なのでせっかくならお店から「イケてるお客様!」「素敵なお客様!」という風に思われる人になりませんか?っていうご提案です。

 

 

これから書くことは間違いなくバーテンダーから良い印象を得ることができます。保証します。さ、イケてるお客様への道を歩いてみますか。

 

 

①おひとりで過ごす場合の理想的滞在時間

まずはおひとりさまで過ごす場合の理想的滞在時間についてです。

※初来店or何度目かの来店を想定しています。バーテンダーと仲良くなっている場合は④章にて解説します。

 

 

解答を先に述べます。

 

 

「1時間〰2時間が理想的。最低でも1時間に1杯ペースでの注文をする。もしお腹に余裕があれば何か軽めのフードを1品注文すれば完璧」

です。

 

 

もし1杯で2時間の滞在だと、

「あ、このお客様はただ時間を潰したいだけなのかな」

「何が目的で来たんだろう」

とお客様に対してネガティブ要素強めの印象になってしまいます。

 

 

なので1時間に1杯ペースでの注文は必須です。つまり、1杯だけなら滞在時間は1時間以内、2杯なら2時間以内が理想です。

 

 

で、なぜ理想的滞在時間が1時間〰2時間かと言うと、お互いに会話の温度が下がらない時間のリミットが2時間だと感じるからです。

 

 

会話の温度っていうのは、自然に話のネタが出てきたり、深堀して話ができる状態が適温で、「次何話そうかな・・」とバーテンダーが考えてしまう状態は温度が下がり始めています。

 

 

どんなに仲良しの友人でも新鮮な話題で盛り上がっている時間って結構短いと思うんです。昔話や前に話したことをグルグル回して会話を続けているから何時間でも話していられる。それが楽しいのはわかります。でもあくまで友人だから成り立つ術であって初めていらっしゃったor何度目かのお客様とバーテンダーという関係だとグルグル回す過去ログはないわけですから熱い話が続けられることは極めて難しいです。

 

 

次の来店時の楽しみを作るためにも1時間〰2時間の滞在時間が理想的です。

 

 

加えて何かおつまみを注文してくださればバーテンダー的には好印象です。

(売り上げのためという側面もありますが、それよりも「イケてる飲み方!」に見えます。カラダにも優しいですし)

関連記事:バーでお酒を飲む時におつまみを注文するのが良い3つの理由

 

 

②おふたりで過ごす場合の理想的滞在時間

次はおふたりで過ごす場合の理想的滞在時間についてです。

 

 

解答を先に述べます。

 

 

「2時間〰3時間が理想的。最低でもふたり合わせて2時間で3杯、3時間で4杯の注文をする。もしお腹に余裕があれば何か軽めのフードを1品注文すれば完璧

です。

 

 

2時間の滞在でふたりとも1杯ずつの注文だったら、

「カフェで珈琲飲んでても良かったんじゃない?」

「そこまでお酒が飲みたくないならバーである必要ないんじゃない?」

とお客様に対してネガティブ要素強めの印象を持ってしまいます。

 

 

理想的な過ごし方をされているとあるカップルのお客様のお話をします。

 

 

そのカップルのお客様は男性だけがお酒を飲みます。女性はノンアルコールのカクテルをいつも注文しています。男性はビールを1時間に2杯~3杯、女性はノンアルコールのカクテル1杯で過ごします。つまり、理想的な滞在時間の条件とした最低でもふたり合わせて2時間で3杯、3時間で4杯の注文をする。に当てはまるわけです。

 

 

結果的にいつもそのカップルのお客様は4時間〰5時間滞在される日もあります。女性は1杯だけしか注文されない日もありますがその分男性が注文してくださるので理想的な滞在時間の条件に沿っているんです。

2時間〰3時間じゃなくてもこのようなペースで注文をしてくだされば「イケてるお客様!」です。ま、この男性はめっぽうお酒が強いようなので例外タイプですけどね笑)

 

 

加えて、何かおつまみを注文してくださればバーテンダー的には好印象です。

(おふたりの場には何か一皿置いておいた方が映えるように思います。ちなみにお話したカップルのお客様はいつもスイーツor軽めのおつまみを注文してくださっています)

 

 

③3名様以上の団体様で過ごす場合の理想的滞在時間

 

続きまして、3名様以上の団体様で過ごす場合の理想的滞在時間についてです。

 

 

解答はこちら。

 

 

「2時間〰3時間が理想的。最低でもひとり当たり2000円以上のお会計になるような注文をする

です。

 

 

団体様のメリットは「バーの売り上げが一気に上がること」です。なのでよほどこだわりを持っているバーテンダーがオーナーをしていない限り(たとえば、「うちは団体で来るようなお店じゃない!」「静かにお酒と音楽を楽しむバーなので!」みたいな考えを持っている人)はご来店されただけで喜ばれます。なのでおひとりで過ごす場合やおふたりで過ごす場合よりは理想的なお客様と思われる条件は少ないです。

 

 

2時間〰3時間と設定したのは、徐々に盛り上がったら場合を懸念しての意見です。バーでは基本的に大騒ぎはタブーです。ですが飲み進めるにしたがって話す声が大きくなったり気が緩んだりする場合もあると思うんです。団体様での利用の際は特に楽しくなっちゃいがちです。ひとりで大暴れする人ってなかなかいないので笑。

 

 

「最低でもひとり2000円以上のお会計になるような注文をする」と設定したのは、団体様だからといってひとりが「あ、水でいいです」みたいな注文をされるとバー的には痛いからです。

関連記事:バーでドリンクを頼まずに食事だけするのはあり?なし?

 

 

せっかく席が団体様のおかげで埋まってるのに売り上げが伸びなければただフリースペースとして使用されているのと一緒ですよね。この使用方法って良くは思われないですよね?なのでドリンク2杯程度、もし1杯で過ごすのであれば団体様の強みを生かしておつまみを2〰3品注文するなどの配慮をしてくださると理想的です。そうすればひとり2000円のお会計に辿り着くことができます。

 

 

④常連様のポジションを得たお店での理想的滞在時間

さいごに、通い詰めてお店から常連様として扱ってもらえるようになった時の理想的滞在時間についてです。

 

 

解答はこちら。

 

 

「1時間〰2時間が理想的。最低でも1時間に1杯ペースでの注文をする。もしお腹に余裕があれば何か軽めのフードを1品注文すれば完璧」

 

 

???

 

 

「これ、①おひとりで過ごす場合の理想的滞在時間と一緒じゃないですか!?」

 

 

はい。一緒です。常連様扱いさせるようになっても理想的滞在時間は初めていらっしゃったお客様や何度目かの来店のお客様となんら変わりません。

 

 

「え?常連になったんですよ?もう少し気を遣わずに自由に過ごしちゃダメなんですか!?」

 

 

ダメではありません。実際に3時間4時間いらっしゃるお客様はいますから。バーテンダーは何とも思わない、なんなら話が盛り上がって楽しい日だってたくさんあります。

 

 

ですが、常連様扱いされるようになったからといって他のお客様と違う風に過ごしていいかと言うとそれはお門違いの認識です。節度は守る必要があります。「親しき中にも礼儀あり」です。

 

 

たとえば、初めて行ったバーのカウンターには常連様ばかりで、しかも内輪ノリな感じだとしたらどう感じますか?ずっと同じお客様がずっと同じバーテンダーとずっと同じような話をしている。

 

 

さっさと飲んで会計して帰りますよね?

 

 

「内輪ノリの店なんだな、ここは」

「お店選び間違っちゃったな」

って思いますよね?

 

 

新規のお客様からそう思われる粗悪なお客様になってはいけないんですよね。こういった悪評は現代社会においてすぐに拡散されます。その結果、自分の大好きなバーが傾いていく可能性だって大いにあります。そんな悲しい末路は見たくないはずです。

 

 

なので①おひとりで過ごす場合の理想的滞在時間が常連様になったとしても変わらない軸であり、イケてるお客様でいることができる基本ルールです。

 

 

常連様だとしても節度を守る。でもたまには幅を利かせてもいい。

 

 

~まとめ~

[イケてるお客様になろう!]バーで過ごす滞在時間の教科書というタイトルで長々と綴らせていただきました。

 

 

①おひとりで過ごす場合の理想的滞在時間

は、

「1時間〰2時間が理想的。最低でも1時間に1杯ペースでの注文をする。もしお腹に余裕があれば何か軽めのフードを1品注文すれば完璧」

 

 

②おふたりで過ごす場合の理想的滞在時間

は、

「2時間〰3時間が理想的。最低でもふたり合わせて2時間で3杯、3時間で4杯の注文をする。もしお腹に余裕があれば何か軽めのフードを1品注文すれば完璧

 

 

③3名様以上の団体様で過ごす場合の理想的滞在時間

は、

「2時間〰3時間が理想的。最低でもひとり当たり2000円以上のお会計になるような注文をする

 

 

④常連様のポジションを得たお店での理想的滞在時間

は、

「1時間〰2時間が理想的。最低でも1時間に1杯ペースでの注文をする。もしお腹に余裕があれば何か軽めのフードを1品注文すれば完璧」

です。

 

 

バーは素敵な空間です。その空間を作っているのは紛れもなくお客様なんです。バーテンダーはあくまでスパイス的なもんで味の根幹を担っているわけではありません。

 

 

イケてるお客様になった暁には素敵な出会いもあるでしょう。大切な人を堂々と連れていけるようにもなるでしょう。つまり、あなたにとって良いことしか起こりません。

 

 

よかったら参考にしていただいてお店から愛され、身内からも愛されるイケてるお客様を目指してみてください。

 

おわり。

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yuki_nicccy

札幌の「BAR PENCIL VANI;LLA」代表。 1985年生まれ。21歳の冬にBAR屋の職に就き、現在まで延べ10万人以上のお客様と接する。 趣味は「楽しくお酒を飲みながらさまざまな人と話すこと」「読書」「カフェで引きこもること」「北海道コンサドーレ札幌の応援」。